シーズンイン / 一般・アルペン班2年 小菅 耕大

 トレーニングチーフとしての陸上トレーニングが終了した。今年のオフトレを振り返ってみると4月に考えていた前期はとにかく走って筋トレをして体力を向上させる練習を行い、後期はイメトレやさらに大会を意識した1分以内のダッシュなど、より競技特性に特化した練習をするという計画を順調にこなせたと考えている。

 特に前期から後期を通して一般・アルペン班で行っていたウェイトトレーニングでは継続的にトレーニングをしていた部員は使用重量が増えていて、自分も11月初めに行ったイエティでの雪上トレーニングでは先シーズンまで一本滑ると足にかなり乳酸が溜まっていたが今年は全くそのような兆候がなく、今までのシーズンインよりもすんなりとできたと思う。イエティでさえ乳酸を感じていたら今年のインカレ開催地である鹿角の急斜面を満足に滑ることができるわけがない。シーズンに入っても使用重量が落ちないように最低でも現状維持をできるように指導していく。

 先シーズンから大きく練習内容を変更したが、これがどのようにゲート練習をした時にタイムに繋がるのかが楽しみである。また、これからさらに雪上練習が増えていくが個人としても班全体としても少ない練習日を無駄にしないようにインカレに向けて成長できるよう一本一本、目的意識をもち滑っていきたいと思う。

秋から冬へ / ノルディック班3年 須藤 恭佑

 今シーズンのこれまでを振り返ると、自分の思った以上にチーム全体がいいトレーニングを重ねることができ、着実に部員の能力を伸ばすことに繋げられていると感じられる。

 春と秋で比較したスクワット、ベンチプレス、デッドリフトの3種目のマックス測定やタイムレースの結果を見てみると、数字の伸びが表れているのが確認できた。春休みに決めたことを前期からぶれずに継続し、後期から班ごとに専門的な内容に取り組んでいくという流れは、今のところ計画通りであるが、中には少し見直さなければならないところもある。

 例えば、個人の課題に着目するということである。部員の1人1人が皆同じ課題を抱えているわけではなく、体力や筋力、ノルディック班でいえばローラーに乗る上での力の使い方など、それぞれが苦手としている分野があり、克服する過程も異なっている。そこで前期と同じ基礎体力中心の練習ではなく、後期はトレチとして部員それぞれの異なる課題を改善すること中心に進めている。これから始まるローラー合宿を経て、冬への意識を高めながら、全員が活躍するためにこれまで以上に個々の能力を上げることに努めていきたい。

 また1人1人が自分の足りない部分を改善していくことが、その人の成果に繋がり、結果としてチーム全体が成果を上げられるようになる。目標が先行しすぎて中身が伴っていないというのではなく、目標を設定してそのための具体的な行動をする、というのが大切であるため、トレチとして部員に寄り添って残り一か月で準備をしていきたい。

これまでとこれから / マネージャー班3年 市ノ川 千晴


 3年生になってからこれまでの7ヶ月間を振り返ると、いい意味でも悪い意味でも自分は変わったと思う。

「自覚と責任」

 今年はこの言葉を掲げ、大学3年生のスキー部をスタートした。

 3年生になって大きく変わったことはたくさんあった。初めて学内で練習ができるようになり、上級生として部を引っ張っていく立場を経験した。そして初めてマネージャーの後輩もできた。

 私を取り巻く環境にたくさんの変化があったが、自分はその中でどう変われたのだろうか。3年生として、先輩として、そして上級生として「自覚」思って行動できたのか。マネージャーや会計という仕事に「責任」をもって取り組めたのか。

 いい意味では部を客観的に見ることができるようになったのが成長であるが、それに合わせて自分のことも客観的に見れるようになり、今まで見えていなかった自分の欠点が浮き彫りになった。私の今の課題は初心を忘れずに部活に取り組むことだ。これまでの慣れと経験値が悪い方向に出てしまう時があり、そのような時は大半、今の自分の現状に驕ってしまい過信してしまっている時である。

 これまで「マネージャーは部を客観的に見ることのできる唯一の存在」とよく監督から言われていたが、1、2年生の頃の私は自分の仕事で精一杯で正直まだこの言葉が実感できていなかった。でも、今になってやっとわかった。わかったからこそ、今の状況に私は不安を感じている。

 もうあと1ヶ月で今年度の陸トレは終了し、来年度からは私たちの代が部の顔となる。最近は「本当にこのまま代替わりして大丈夫なのだろうか」「今までの先輩たちのように私たちは部を創り上げていけるのだろうか」と心配することが多くなった。

 周りからは「大丈夫、なんとかなるから。」とよく言われるが、本当にそれでいいのだろうか。私は「なんとかなる」という気持ちのままで部活を終わらせたくはない。しっかりと自分達の理想とするビジョンを常に持ち続け、それに向かってみんなで日々努力していく部活を作りたい。でも、今の自分にそれができるかというと、まだ気持ちの面でも技術的な面でも足りていないことが多すぎる。

 あと残りの1ヶ月でどこまで自分は成長できるかわからないが、年度が変わる頃、もう次の代に任せて大丈夫だと思ってもらえるように残りの時間を過ごしたい。そのために今の自分の課題をなくしていくことは当然のことだが、部活全体の課題にも目を向けながらそれに向き合って行きたいと思う。

何が何でも / ノルディック班3年 菊波 喬

 今年は夏合宿が出来ると聞いて、まず思ったのは自分はメニューについていけるのか、疲労が溜まった中で20kmも走れるのか、不安ばかりしか頭になかった。

 私は部員の中でも走りが速いわけではないし、筋力があるわけでもない。他の部員に勝てるものがあるとしたら、幼少からやってきたスキー板の操作技術と体の柔軟性くらいのものだろうか。そんなものは夏合宿のランメニューを乗り越えるには何の意味もない。それに加えて、夏合宿前に足を痛めて7月はほとんど走っていなく、前期につけた体力は落ちているという不安要素ばかりしかなかった。そんな中で迎える夏合宿に向け一つ決め事をした。それは何が何でも最後まで食らいついてやるということだ。そんな思いで夏合宿に臨んだ。

 今回の夏合宿では2日目の10kmのクロカン走、3日目の中距離ペース走、4日目の20kmタイムレースの3つのメニューは先頭から遅れ、一人で走ることが多くなる中で、心が折れそうになることがあった。ただ、その度に頭をよぎるのは部員のことや部のことであった。

 スキーという競技は個人戦の部分が強いが、インカレの昇格という部分は団体戦である。一人でも欠ければ部に大きな損失をもたらす。走っている中で自分の足が止まれば冬の本番でも同じようなことが起き、部に貢献できない状況になるという思いから足を前に動かした。また、途中のマネージャーの応援やOBの方が併走してくださったときは自分一人では出せない力を出せた。その結果、設定されていたタイム通りには走れなかったが、最後まで走り抜けることができ、当初決めていた事は守ることができた。

 この夏合宿を経て、身体的にはもちろん精神的にも大きく成長したと感じている。今年、一般・アルペン班からノルディック班に移動し、ジャンプ、コンバインドに挑む。その中で、普段の部活動のメニュー強度とは明らかに違うものを乗り越えたからこそ得られた自信で、今後高い壁が目の前に現れても越えられると思う。

 新たな挑戦で部の誰よりも貢献し、男子2部昇格を実現させる。

夏合宿を終えて / 一般・アルペン班4年 髙橋 ヤマト

 学生生活最後の夏合宿が終わった。
とは言っても一昨年、去年とコロナの影響で夏合宿が無かった為、大学4年生でありながら夏合宿は2回目だったということになる。

 正直なところ夏合宿やりたくないなと思わなかったと言えば嘘になるだろう。前回の夏合宿は1年生の頃であり、夏合宿のメニューは通常の陸トレと比べ物にならないほど厳しいイメージがあったからだ。

 その一方で、コロナ禍で通常通りの練習が送れなかったと言えど、2年、3年、4年と陸トレを乗り越えて、夏合宿が体感的に少しは楽になっているかも知れないという期待もあった。

 結論から言うとめちゃくちゃキツかった。
設定ペースから落ちてしまう事もあり、特に2日目のクロカン走は1セット目はペースから落ちずに完走できたものの、2セット目では昨シーズンの菅平から痛めていた足首に痛みが出て設定ペースから落ちてしまった。

 悔しかったが、それでも最後まで諦めずに走ろうと考えた。何があっても最後まで諦めない姿勢を後輩に見せる事は最上級生としての最低限の役割だと思ったからだ。

 ただ自分的に達成感があったのは中距離ペース走で完走した事だった。前回の夏合宿では、同じく足首の痛みがあったことから完走出来ずに途中リタイアという形になっていたため、今回は最後の夏合宿という事もあり、何があっても完走しようと決めていた。そして結果的には設定ペースをクリアしてのゴールとなった。

 この結果はもちろん嬉しいが、ゴール出来たのは一緒に走って心折れそうな時も励ましてくれたチームメイトやサポートしてくれたマネージャー、OBOGの方々、そしてコーチのお陰であると思っている。

 また、中距離ペース走をはじめ、最上級生であるが後輩から励まされる事も多かった。このように後輩が先輩に負けじと積極的に声を出してくれるのは部活にとっても良い事であると思うし、体力的以外の面でも後輩の成長を感じる事が出来て素直に嬉しいと感じた。

 今年のチームの雰囲気は良いと言われる事も多いし、確かに自分でも夏合宿を経て一層そう感じている。この夏合宿で一致団結した雰囲気を崩さないまま冬、そしてインカレを迎えれば良い結果に繋がると思う。

 今年、このチームで絶対に男子2部、女子1部に昇格して皆んなで喜びを分かち合いたいと思う。

夏合宿を終えて / ノルディック班3年 臼井 菜々子

 3年生になって初めての夏合宿が終わった。3年生にもなって夏合宿が初めてだというのもおかしな話だが、なんとか乗り越えることができた。

 夏合宿の振り返りとともに軽く前期を振り返ろうと思う。

 例年と比べて今年の前期は「何のため?」を強く意識した期間であった。私は去年度からスキージャンプを始めた。他にジャンプをやる部員がおらず、1人で他大学のプレイヤーたちに混ざって練習する、という環境であった。

 今まではトレチから与えられたメニューをこなす、という受け身なことが多かったのだが、1人で活動していくとなるとそうはいかなかった。今の自分に何が必要なのか、どうすればそれが手に入るのか、ということをひたすら考えた。

 また自分がジャンプを始めた意味や自分の部内での立ち位置、自分が部のためにできることについても常に念頭においていた。そうしているうちに部の目標であった女子一部昇格へ貢献したい気持ちがだんだんと大きくなっていった。結果として新型コロナウイルスの影響で全員でのインカレ参加とはならなかったが、初めてのインカレはとても刺激的で得るものが多かったように思える。

 夏合宿においても同じことが言える。陸トレでは、私は上級生であるが皆を引っ張ることはできなかった。それは前期の陸トレでもそうであった。だが、監督が1日目の練習前におっしゃった「普段とは意識を変えて臨もう」という言葉はずっと頭に残っていた。こんな私でも何かを変えて臨めば最後に何か残すことができると思った。

 夏合宿を終えて、数字は出せなかったが確実に実りの多い合宿であった。そして今シーズンに向けて後期も気合を入れて取り組みたい。

成長 / マネージャー班4年 志田 紗彩

 最上級生になり、最終決定を任されることや自分の頭で考え行動する機会が多くなった。その分責任も増え、簡単には結論を出せないような問いにぶつかることもあった。そのような時は、先輩方ならどう行動するだろうと考える。2、3年前の出来事でも記憶に残っていて、悩んだり決めきれないときには思い返している。こんなにも鮮明に覚えているのは、先輩方がスキー部のために、真剣に考え、悩む姿をすぐ近くで見てきたからこそだと感じた。

 以上のことを踏まえ、今後の目標を“成長”とした。この成長という言葉を具体的にすると、「後輩に一方的に指導するのではなく、後輩達からも意見をもらい、一緒に考え、成長する」だ。実際にマネージャーの仕事の引き継ぎも口頭で行うだけでなく一緒に行うことを意識している。マネージャーとして主務としての私の行動を、文字としてではなく映像で頭の引き出しに入れておいてほしいからだ。私が過去の先輩方の姿に助けられたように、後輩の市ノ川や吉田がマネージャートップになり悩んだ時、「紗彩さんならこう行動するだろう」と思い出してくれたら嬉しい。

 また、今年は後輩達からも学ぶことが多かった。良い雰囲気で前期の練習が行えたのは、後輩が私達に臆することなく意見をし、部を盛り上げてくれていたからだと感じる。自分なりの方法でスキー部への存在意義を示す同期や後輩の姿を見て、私にしかできないこと、私だからできることを探していきたいとより強く思った。

 スキー部の部員として終盤に差し掛かっているが、これから引退までを消化試合で終わらせるつもりはない。後輩に出来るだけ多くのものを残すとともに、私自身もまだまだ成長し続けたい。

反省と改善 / ノルディック班3年 濵田 侑真

 コロナ渦中に入った私がスキー部に入って初めてちゃんと部活動をすることができた前期トレーニングだった。また、学内でトレーニングするのを3年だが、初めてであり何だか上級生だが、良くも悪くも新鮮な感じで前期の陸上トレーニングをすることができたと思う。

 結果として私自身今年度の前期の陸上トレーニングは納得がいってない。上級生、かつノルディック班であるのに走りは全くといっていいほど去年から成長できなかったと感じた。しかし、実際自主練も含めて去年よりも走破距離は増えていたし、前期までの目標であった体重を落とすことはできていた(-4㎏減量した)。ではなぜこうなってしまったのだろうかとタイムレース後に考え、プロや実際の練習などの動画を拝見したところ一つの大きな要因があると感じられた。

 それは単純に走り方に問題があると感じられた。自分の走り方は前かがみで姿勢があまり良くなく疲れてしまう走り方をしていた。しかし、他のプロの選手やランが速い同期の走り方をみたら姿勢がよく脱力していて疲れない走り方をしていた。

 今まで入る距離を単に増やせば必然と早くなると脳筋混じりである考え方をしていた自分にとって衝撃な差であり、考えて走らなければならないと重く受け止めた。前期途中で森山コーチに姿勢が悪いことをご指摘いただき改善しようと頭では考えていたが正直走っていれば改善していくだろうと楽観視していたと心のどこかでは思ってしまっていたと反省している。受け身ではなく自分から行動して改善しなければ本当に身にならないのだと3年になってやっと実感した。

 3年の前期でこのことに気付くのは遅いと思う人が多数だと思う、自分も気づくのが遅すぎたと後悔している。しかし、逆に今この前期で気づけて良かったとも感じる。まだ、シーズンまで夏休みと後期の陸上トレーニングがある。そこで今回の問題を改善し、役立つことができ、2月の本番のインカレで結果を残せればいいと私は思う。先ずはこのオフ期間に改善をし、目先の夏合宿、改善した自分と向き合える場所でいい姿を見せ、後期のトレーニングにいいスタートを切りたいと思う。