たのしく / 一般・アルペン班3年 武田 杏樹

 2024-25シーズンを迎え、真っ先に思ったのは「後悔」という言葉だった。

私は、スキー部に入れば自然と4年間アルペンスキーを続けられるものだと勝手に思い込んでいた。しかし現実はそう甘くなく、自分から積極的に行動しなければ雪上に立つ環境をつかむことさえできないと気づいた。

1年生の頃はアルペンスキーを始めたばかりで何も分からず、当時アルペン班の女子は2人しかいなかったため、4年生の先輩に追いつこうと必死に練習を行った。しかしその先輩が卒業すると私が追いかける存在はいなくなり、何を目標にすれば良いのか分からなくなってしまった。さらに部活のことで悩み事も増え、昨シーズンはポールに入る日数も極端に少なく、インカレ以外の大会に出場することもなかった。どこかで「まだ2年あるから」と自分を甘やかし、3,4年生で頑張ればいいと考えていたのだ。

しかし、ここでも現実は甘くない。私は学業の関係で来年の合宿に参加できるか分からず、今年のインカレが選手として最後のインカレになる可能性が高くなった。あと2年あると思っていたところ、突然「今年が最後」となってしまい、私は焦りと共に昨年度の自分の行動を後悔した。自分の甘さに気づいたが、今さら後悔しても時間は戻ってこない。それでも「去年もっと頑張っていれば…」と思わずにはいられない。

このような経験を通して、私は下級生に同じような後悔をしてほしくないと思うようになった。これから何回もインカレに出場できる下級生たちがスキーに対してポジティブなモチベーションとイメージを持てるようできる限りのサポートを行っているつもりである。今年度の一般・アルペン班にはやる気と活気にあふれた7人の下級生がいる。きっと今年のインカレでも、そして来年以降も良い結果を出してくれるだろう。そのために私ができることは全てやりたい思う。

今年のインカレが自分にとって最後のインカレになるかもしれない。だからこそ、今度こそ後悔のないように全力で挑みたい。

後悔のないようにたのしく。

自分と向き合うこと / ノルディック班3年 角田 葵

陸上トレーニング期間に例年よりも意識していたことを3つに分けてみた。

1つ目は3年生として、ランニング中の声出しを積極的に行ったことである。昨年度同様、女子プレイヤーの最高学年であることには変わりないが、1年生の比率が高くなった。これまでのように設定タイム通り走ることに加えて1年生がどのくらいのペースでどこまでついてこられるのか、苦しくなるポイントはいつなのか、という部分を見ながら走っていた。それに応じて適切なタイミングで適切な言葉をかけることを意識し、つらい時でも明るい雰囲気で全員が完走できることを心がけていた。

2つ目は体力面の向上についてである。

毎回の練習で自分が1年生のときの先輩のタイムを参考にし、そのタイムよりも速く走ることを目標としていた。普段の練習ではその目標タイムを達成することが出来ていたが、夏合宿では達成することが出来なかった。以前よりも長距離には慣れてきたもののまだまだ実力不足であると感じている。この活動報告を書いている今、タイムレースまで1週間と少し前であるが、今年度の陸上トレーニングの締めくくりとして良い結果を出せるように引き続き頑張っていきたい。

3つ目はローラースキーの技術練習である。クロスカントリースキーは体力がなければインカレの舞台で戦うことは出来ないと感じている。しかし、技術面での磨きも並行して行うべきであると考える。夏の時期のローラーのフォームと比較して良くなってはいるものの、腰が落ちた状態のフォームを改善することはできなかった。加えて、周りよりもローラースキーでのタイムが出せていないことへの焦りも感じている。

以上の3つが今年度の陸上トレーニングの総括である。過去の自分と比較すれば成長を感じられるものの、周りと比較するとまだまだ改善しなければならない部分が多い。インカレで他校の選手と同じ土俵で戦うためにはもっと速く滑る必要がある。自分に欠けている部分を冬の合宿を通して改善していきたい。

基礎スキー活動再開のお知らせ

この度、1年生で基礎スキー活動希望者が入部したため、スキー部として基礎スキーの活動を再開することに致しました。

まだ1名で一般班として独立した合宿は開催できませんので、アルペンスキーの合宿やインカレに参加しながら五竜スキースクールで活動することになりました。

そして基礎スキー学生大会のメインである『全国学生岩岳大会』の新人戦を目指してトレーニングを行います。

また、新歓に際しても基礎スキーという受け皿があることは学習院に入学する1年生を勧誘するのに大きなメリットになる可能性も考えられます。

これから少しずつ基礎スキー活動の幅を広げられるよう、そして一般班にとって『教える』という成長の場になる歴史ある一般合宿も新しい形で再開できるよう頑張ってまいります。

しかし『一般班』として活動したOBOGの方々は一番最近でも14年前となり、現役部員も手探りの状態であります。

一般班のOBOGの皆様は是非総会や壮行会、部活にお越しいただき多くの経験をお伝えいただけましたら幸いです。

どうぞ宜しくお願い致します。

学習院大学 輔仁会スキー部
監 督
田村  幸士


経済学部経営学科1年一般・アルペン班の盧英絵です。学習院女子高等科出身です。中・高では、剣道部に所属しておりました。


私は、小学校3年生の頃から今までNASPAスキーガーデンを拠点に基礎スキーをしていました。高校生の頃に、テクニカルを取得し、今シーズンは準指導員に挑戦したいと考えております。

また、全国岩岳学生スキー大会では、新人戦に出場し入賞することが目標です。今の自分の技術には、まだまだ未熟な部分がありますが、やれることはなんでもやるという前向きな姿勢で練習に取り組み、良い成績を残せるよう精一杯頑張ります。
応援よろしくお願い致します。


昨日、キックオフミーティングとしてスキー部OG(女子大)の鬼澤文乃さんにお越しいただき、スクール勤務についてや基礎スキー選手としての心構えなどアドバイスをいただきました。

トレーニングチーフとして / ノルディック班3年 倉持 奈々

昨年、女子陸上トレーニングチーフを務め、今年はノルディック班のトレーニングチーフとなった。昨年のようなトレーニングチーフの先輩が2人もいると言う状況とは異なり、1つ下の皆川とともに部活の練習を導く立場となった。

昨年と大きく異なる点はもう一つある。下級生の数が圧倒的に多いことである。一年生が12人入部してくれたことが喜ばしい反面、下級生が15人、上級生が5人となり、上級生がいかに練習を引っ張り、いかにトレチとして適切な練習メニューを組んでいけるかが1番の課題であった。

就任してから既に半年が経過したが、上級生と下級生の実力差により、メニューバランスを考えることが非常に難しかった。中でも1番私が悩んだことは、1年生の怪我人の多さである。スキー部に興味を持ち、やる気に満ち溢れて入部してくれた1年生たちが、練習開始して数週間で足を負傷し、走るのはおろか歩くのもキツイ状態に陥っていた。メニューを与えている立場である私にとっては本当に辛かった。

怪我が出ることを考慮してメニューの強度を落とすことも考えたが、それはそれで問題であった。強度を上げて練習に取り組むべき2、3年生が低いレベルに合わせることは、結果として部の後退に繋がる。メニューのレベルは落とさずに、いかに一年生をフォローするかをコーチ方ともよく話し合ったことが印象的である。

一年生たちの努力や怪我への向き合い方、根気強さもあり、10月のTRでは、ほぼ全員がベスト記録を更新した。中には5kmで2分以上タイムを縮めた選手もいる。私がトレーニングチーフを務めて、1番やりがいを感じる瞬間であった。

個人としては、自分自身がメニューを引っ張っていくために、部活外の自主練に多くの時間を費やした。全体のレベルを引き上げるためには、私自身の個としてのレベルを引き上げなければならないことを、昨年のトレーニングチーフに教えていただいた。多くのOBOGの方々に支えられて有意義な練習を行うことができ、ようやくTRの歴代記録に名を残すことも現実的な目標となってきた。残りの1ヶ月半も全力でトレーニングに励んでゆくつもりである。

今年の冬は、初めてのシーズンを迎える一年生のモチベーションを保ちながら、全体のスキルアップを目指していきたい。今年は初心者が多い分、非常に難しい舵取りになることは目に見えている。12月からできるだけ長く雪上に立ち、陸上トレーニング期間で培った体力や筋力を生かせるレベルに成長させたい。

プレイヤーの成長こそが今の私の原動力である。私自身が高いレベルを追い求めながら、部員の成長を促し、悔いのない状態でインカレに臨みたいと考える。昨年度、少人数ながら死守した男子2部を上位へ、ひいては1部昇格へ、女子も1部昇格を目指せるよう、一般・アルペン班、ノルディック班ともに切磋琢磨していきたい。

トレーニングチーフより / 一般・アルペン班2年 皆川 真潤

今年は一般・アルペン班トレーニングチーフなって1年目である。去年は新入生ということで、先輩方について行くことだけを考えて過ごしていた。しかし、今年からはトレーニングチーフとしてどのように動いていくか、自分の中でまだトレチとしての役割を果たせているだろうか、そんなことを悩んでいる内に雪上のシーズンに差しかかろうとしている。

一昨年シーズンは、先輩方がインカレ男子三部で優勝をして二部昇格という素晴らしい成績を残した。昨シーズンはその二部の中で戦い、なんとか二部残留を達成した。その中で私はSLでポイントを獲得することが出来た。自分にしては良くやったと思う。

今年、新入生がなんと12人も入部を決めてくれた。一般・アルペン班に関しては5人の新入生が入り、計9人で活動していくことになった。今年の一般•アルペン班の目標は二部で残留ラインではなく、中間ないしは上位に食い込むことである。そこで、初心者が多い今の部員でどのように目標を達成するかを考えなくてはならない。大学からアルペンスキーを始めた人と、アルペンスキー経験者とは差があるのは明白である。その差をどのように埋めていくか、その方法を考え、チームを上のレベルへ導いていくのが、トレーニングチーフの役割であると私は考えている。今年から、自主トレ頻度アップ、そして去年よりも雪上での時間を長く取れるように、練習を設定していきたい。

経験者と初心者では差があるけれど、長い目でみて今の1年生が将来活躍出来るように、そして自分自身も高いレベルを目指し、日々の練習に向き合っていきたい。

夏合宿を終えて / 一般・アルペン班2年 橋本 怜奈

大学生活2回目の夏合宿が終わった。
今年の夏合宿では、昨年とは違い「先輩としての自覚を持つ」という覚悟で臨んだ。

昨年、1年生として参加した合宿では、先輩方のサポートを受けながら右も左もわからないまま必死に過ごした日々が思い出される。しかし、今年は2年生以上の倍近くの人数がいる1年生と共に行う夏合宿となり、私の役割も変わった。

メニュー面では、まだ周りを引っ張れる実力が足りないことを自覚しているからこそ、どんな時でも周りを鼓舞し、諦めない姿勢を1年生に示すように心がけ、また、メニューや挨拶、宿での行動においても、良い時には褒め、悪い時には注意して具体的なアドバイスを伝えることに努めた。

私自身のプレー面については、2年生になったにも関わらず、クロカン走や中距離ペース走でまだ先頭集団についていけていない自分に危機感を抱いた。昨年よりは明らかに成長を感じるが、それでもまだ仲間に追いつけない自分がいることに悔しさを感じる。追いつくためには更なる努力が必要だと感じ、ここで得た悔しさをバネに練習に励み、来年の夏合宿では先頭集団から落とされずに走り切りたい。

反省点も多くありますが、それ以上に部員1人ひとりが成長し、インカレという同じ目標に向けてチームとして一体感が生まれてきたことを感じた。このチームなら絶対に強くなれると私は確信している。だからこそこの夏合宿で得た経験を活かし、冬に向けて更なる成長を目指したい。

この夏合宿での経験は、私にとって大きな財産となった。これからも努力を続け、チームに貢献できる1人として成長していきたい。

前期を終えて、夏合宿に向けて / ノルディック班3年 角田 葵

前期を振り返ると練習でも部活の運営においても周りが前向きに変化している一方で、自分は上級生らしく成長できていなかったように思う。自分のどこが欠如しているのか、改善できるように考えてみてもよくわからず、空回りすることが多かった。上級生として求められている水準に自分が達していないことと、他の部員が成長していく姿に焦りを感じている。周りの成長に対し自分が変化できていないことは自分が辛いだけではなく組織全体にも迷惑のかかることだ。

以上のことから夏休み練習と夏合宿を通して自分のことを客観的に見つめ直し、求められていることに応えられる人間になりたい。

具体的に意識することは「責任」である。
自分の失敗は自分の責任であることはもちろん他人の失敗や組織としてのミスに対しても責任を持つこと。一言に集約すると当事者意識を持つことである。

夏合宿に置き換えて考えると、メニューについていけないのは個人の技量不足であるからと話を終わらすのではなく部活全体で引っ張り上げられていない現状に問題があると捉えることである。

夏合宿に参加する部員全員で全てのメニューに食らいついていくためには上級生である自分がポジティブな雰囲気づくりをし、士気を高めていく必要があると考える。自分に余裕がないときでも下級生とのコミュニケーションをとることや周りへの気遣いを忘れずにいたい。

責任を持つことを通し、一年生の時に理想の上級生像として掲げていた「その場に足りないものを埋められる存在」に近づきたい。

前期を振り返って / ノルディック班2年 倉持 奈未

前期が終わり、例年よりも暑い夏が始まった。
第2回のタイムレース後のオフ期間でも、各々が夏合宿に向けて、縦割り練習を含め、自主練に励んでいる。

さて、前期が終わったということで、前期で培った体力、筋力を持続、あわよくばもっと向上させるために日々自主練に励んでいるのだが、夏合宿に向け、まずは前期を振り返る。

前期の練習を第1回タイムレース前と第2回タイムレース前に分ける。
第1回タイムレース前は、練習始めということで、通常練習では強度の低い練習が続いた。その中で、自主練をしっかりこなせば第1回タイムレースでもいい結果が出せたと思う。しかし、新学期が始まり、慣れない授業が多く、勉学の拘束時間が長くなってしまったことで、去年と同じような自主練の時間は取れなくなってしまった。また、タイムレース前日も、自分に一番合ったアップをできず、計画的なアップをすることができなかった。このような状況下で臨んだタイムレースは、前年度の同じ時期のタイムレースよりも遅く、自分でも大きな衝撃を受けた。

このタイムレースを通し、第2回タイムレースに向け、効率的に自主練する方法を考え、実践していった。自分の弱い部分を把握し、時間に余裕のある練習後にレペをしたり、土日に自主練したりと、なるべく多くの自主練をして、他の人よりも少しでも多く走ることを意識した。また、個人的に余裕のある負荷の小さい通常練習のメニューでは鼻呼吸だけにする、といった縛りを自分に設けることで、自分の体に少しでも負荷をかけていった。

タイムレース前日も、今までは体を休めることに注力していたが、昼に1kmレペを3回繰り返しして心肺を上下に動かし、夜はストレッチを入念に行った。その結果、第2回タイムレースではやっと14分を切ることができ、自分の中でベストを出すことができた。

失敗したとしても、なぜ自分が失敗したのかを振り返り、次自分はどうしたら失敗しないのかを考える。そして、成功したとしたら、なぜ自分は成功できたのかの原因を考え、それを持続させていく。前期で、失敗と成功の二つを体験できたからこそ、振り返りと反省の大切さを知ることができた。

夏合宿に向け、7月現在でも最高気温が35度近辺であるこの環境下で、いかに暑さに慣れていくかが自分の中で課題だ。

また、第2回タイムレースが終わり、スキー部員は “オフ期間” となったが、スポーツの選手としてはオフではない、と田村監督が教えてくださった。オフ期間でも、自分が学習院大学のスキー部の1選手だという自覚を持って、これからも練習に励んでいきたい。