初めての冬を迎えて / ノルディック班1年 五十嵐 有冴

 スキー部に入って半年以上が過ぎた12月。私達スキー部にとって待ちに待ったシーズンとなりました。冬を目標にひたすら頑張った陸トレの日々。その中で感じた様々なことを思い出しながら向かった北海道への道のりは不安でいっぱいでした。
 私以外全員4年生という環境で始まった合宿生活。私は合宿前に絶対にこれだけは忘れないという目標を立てていました。それは、吸収できることは全て吸収するということ。来年度のノルディック班は経験者3人と1年生。女子は私がトップになります。その事を考えると、先輩方がたくさんいる、こんなにも贅沢な環境でしなければならないことは必然的にみえてきました。

 そうは言っても初めてのクロスカントリー。そう甘くはありませんでした。合宿初日に浮かんだこと、それはだめかもしれないという言葉でした。壁と呼ばれる登り坂は起き上がっては転びの繰り返しで一向に進まず、下りはカッターから外れて思いっきり身体を打ちつけ、クラシカルのグリップワックスにも慣れず、全く板が滑らなくなり途中から歩いてコースを回ったこともありました。クロスカントリーがいかに大変な競技かということを身に沁みて感じる毎日であったと思います。

 そんな練習の中で感じたことは、長い距離を滑る上で痛感した体力の無さを始め、筋トレやチューブなど、今まで行ってきた陸トレの重要さでした。私達は限られた期間しか滑ることが出来ません。その中で食い込んでいくにはどうすれば良いのか、それを常に考えていくことが大切だと思いました。
 不安だらけで迎えた初めての大会、学チャンはクラシカルがスプリントと5km、そしてフリーが10km。今冷静に振り返ってみると、場の雰囲気に呑まれ、ただ完走できたという喜びだけで終わってしまったような気がします。

 次の目標とするところはインカレ。そこでどんな滑りをするのか、そしてどんな結果になるのかは自分次第です。何をすれば良いのか、12月の合宿で成長できたこと、感じたこと、足りないところを改めて振り返って、よく考え行動したいと思います。そして残された期間を意識し、一日一日を大切に過ごしたいと思います。

初めての合宿 / 一般アルペン班1年 二木聡也

 長い夏のトレーニングを終え、いよいよ冬本番がやってきました。そして、12月23日から28日までの北海道、朝里川温泉スキー場での合宿と1月3日から11日までの長野県、菅平高原での合宿を無事に終えることができました。

 春にスキー部に入って以来スキーをほとんど履いていなかった自分としては、最初スキーを履いて斜面を滑ることができるというだけでとても楽しいものでした。しかし、いざコーチがつくとなると話が変わります。自分の滑りにさんざんダメ出しをされる。コーチの言うことを理解はできるが、いざ雪上でやろうとするとさっぱりうまくいかない。嫌になることが多々ありました。そのうえ、北海道では気温が-10℃以下という寒さである上に吹雪いているという過酷な環境は「帰りたい」という気持ちをより一層強くしました。このように、初めてのスキー部での冬合宿は楽しいというよりもつらいものでした。

 しかし、菅平高原での合宿は違いました。コーチにさんざんダメ出しされるという点は特に変わりません。ですが、少しだけではありますが上達したという実感を得られたのです。また、10日、11日にあった大会で同期や先輩の滑りを目の当たりにしたことで「上手くなりたい」と強く思うことができました。スキーというスポーツの面白さを感じられたように思います。

 スキー部での冬合宿は中々に大変なものとなりました。その一方で楽しいだけのスキー旅行にはなかった、なかなか進歩しないもどかしさ、そして上達した時の喜び等々をひっくるめた様々な「楽しさ」を感じ取ることができました。怪我なく東京に戻ってこれたことを喜ぶのも程々に、またスキーがしたくなります。次の合宿に備えて精一杯の準備をしていこうと思います。

2015年度タイムレースリザルト

本年度陸上トレーニングにて3回行われましたタイムレースのリザルトです。
タイムレースの際には多くのOB・OGのみなさまが応援に駆けつけてくださりました。
本当にありがとうございました!

陸トレの成果を雪上で存分に発揮できるよう部員一同頑張って参ります。
今後ともご指導ご鞭撻のほど宜しくお願い致します。

男 子 第1回 第2回 第3回
広 瀬 18’40” 18’31” 17’36”
石 川 21’00” 21’14” 19’43”
藤 本 20’26” 20’13”
土 田 20’06” 20’36” 22’17”
赤 司 19’07” 19’04” 18’32”
安 藤 21’21” 21’53” 20’03”
伊 藤 22’13” 21’23” 20’45”
二 木 26’39” 25’23” 20’37”
望 月 20’41” 20’13”
頼 光 22’07” 22’13” 22’58”
女 子 第1回 第2回 第3回
大 崎 14’01” 13’48” 13’09”
 塙  16’02” 14’58”
山 岸 15’01” 14’30” 13’18”
小 山 13’36”
五十嵐 15’20” 15’02” 14’33”

遠くに、近くにそして遠くに

ノルディック班4年 主将 兼 トレーニングチーフ 広瀬 右京
このスキー部に入部して、もう3年半も経とうとしている。
本年度自分は主将、ノルディック班トレーニングチーフそして一人の選手といった3つの顔をもつことになった。

「主将兼トレーニングチーフ」と聞くとなんだか万能のようだが、日々他の部員に頼って過ごしている。自慢ではないが「できないこと」の方が多い。

人間には、特に組織に属する人間には行動の優先順位があるように思う。まず「やらなければいけないこと」。他の誰かではなく自分が完了させなければならないこと、またそれは自分がやることに意味がある。次に「やった方がいいこと」。つまり誰がやってもいいことであったり、自分がやると物事が円滑に進む可能性の高いこと。そして最後に「やってもいいこと」。いわゆる+αの部分。無数にある行動はこれらに分類され、されないものは「無駄な動き」として処理される。

強いチームにこの判断は欠かすことができない。

強いスキー部を導くために自分が「やらなければならないこと」は「前・中・後」の動き。最前線でトレーニングを引っ張り、全員を鼓舞する。それから一部員として一選手として、全員の目線に立ちトラブルに立ち向かう。最終的には仲間に仕え、支え、縁の下の力持ちになる。よい後輩を残すことこそ強いスキー部を残すことである。

「オーケストラを先導する者は、聴衆に背中を向けなければならない。」という言葉がある。外に向けて表現したいのは「組み立ててきたチーム」であり、先頭に立つ自分ではないというメッセージか。はたまた、良い組織を作ろうと思えばまず中の人間と向き合う必要がある、そうともとれる。それから他人に評価されることの多くは「意図的に作り出した表面」より、自分では見えない「意図せず作り出された裏面」なのではないか、そんなことを確認させてくれる言葉でもある。
もしかしたら、周りの評価に背を向けろ。そんな意図もあるのかもしれない。

強いチームを作るにあたり「これが正解だ」と言えるものはまだ少ない。しかし、3月のインカレを終え、卒業し再び後輩と出会ったとき「自分のときはこんなに良かった・・・」と語ることのないよう願っている。
それよりも「あの時代は・・・」と語り継がれるようなスキー部にしたい。

今までとこれから

一般・アルペン班3年 トレーニングチーフ 土田 英
 失礼します。今年度、一般・アルペン班トレーニングチーフを務めさせていただいております、経済学部経営学科3年土田英と申します。今回は「下級生の自分と上級生の自分」をテーマに書かせていただきます。

 入部してから早くも約2年半。振り返ってみれば本当にあっという間であった気がします。入部して1年目のちょうど今頃の夏合宿前、自分は合宿がどんなものか、どんなことをするのか、どれほど辛いものか、不安な気持ちと楽しみな気持ちが混ざり合い、落ち着かなかったのをはっきりと覚えています。2年生の先輩方から合宿での過ごし方や、やるべき仕事を学び、合宿中に先輩方に迷惑をかけないよう、イメージトレーニングをよくしていました。もっとスキーのイメージトレーニングもすればよかったと、後悔と反省もしています。

 入部当時、長年アルペンをやってきた身からすると、ランばかりのトレーニングに不満と疑問がたくさんありました。ここは陸上部か、といつも思っていました。しかし、夏の根性合宿を乗り越え、冬に入り、それまでのラントレーニングが基礎体力をつけるという点でいかに重要だったかを知りました。その反面、筋力トレーニング不足を痛感し、どちらかだけでは冬の結果はついてこないということを学びました。今までアルペンを10年以上やってきましたが、インカレは今までとは全く違う雰囲気とプレッシャーの中で戦わなければならず、部の目標であった2部昇格は果たしたものの、自分自身の成績は完敗だったと思います。

 そんな不満と疑問の多かった1年目も終わり、自分も教わる立場から教える立場へと変わりました。1年生が失敗すれば自分たちの責任にもなる、というプレッシャーが常に頭の中にあったような気がします。この年は怪我と腰痛に悩まされ、思うようにトレーニングができず、夏合宿も参加できないメニューがあったりと悔しい思いをしたオフシーズンでした。1年目の反省点であった筋力向上もあまりできす、冬のインカレでもポイントを獲得できずに終わり、総合的に見て悔しい思いをした2年目だったと思います。

 後悔と反省を繰り返しているうちに自分も3年となり、ついに運営する側となりました。入部当時5人いた同期も今では2人にまで減ってしまい寂しいというところが本音です。そしてなにより一番変わったことは自分がトレーニングチーフになったことです。今まで2年間、言われたメニューをただただ自分のことだけを考え、やってきたのに対して、これからは自分のことももちろんですが、常に部員の体調や怪我の具合などを気にしていかなければなりません。去年までトレーニングチーフは自分のやりたいようにトレーニングメニューを組めると思っていましたが、実際やってみると怪我をしている人もいたり、体力の差があったりなど、様々な問題があり、思うようにメニューが組めないということもありました。ランと筋トレのバランスを考えるのも思っていたより大変で、このトレーニング次第で部員の冬の結果が変わってくるという責任感も感じています。

 今年からアルペン班とノルディック班の班別での練習が増え、今までより効率の良い練習ができ、個人的にはやっとアルペンらしいトレーニングができていると思っています。特に今年はアルペン班の人数が増え、部活以外でも個人的に練習する人が多く、早くも前期タイムレースで結果を出してきた人、練習中に成長していると感じる人がたくさんいます。経験者も増えたことにより、練習について意見を出し合ったり、とても効率よく、今までで一番最高のメンバーに出会えたと思っています。仲間が結果を残したり、成長しているとわかった時、トレーニングチーフとして一番喜びを感じる気がします。今まで以上に周りに気を配っていかなければなりませんが、頑張る先輩や後輩の姿を見て、自分も頑張らなければならないとやる気をもらっています。お互いに信頼し合い、助け合って、良き仲間、そしてライバルとしてこの部を強くしていきたいと思います。

前期を終えて

マネージャー1年 館野 沙織
 右も左も分からず、自分の居場所を探し求めていた4月の入学式からあっという間に4ヶ月が過ぎました。今の私の居場所はスキー部です。前期の陸上トレーニングが終わり夏合宿を目前に控えた今、この4ヶ月間で自分の意識がどう変わったかを振り返ってみようと思います。 

 まず4月。仮入部という形ではありましたが毎回の練習に参加しました。マネージャーの仕事に慣れよう、と先輩方からたくさんのことを教えて頂きましたが、初めての経験、初めて聞く単語だらけで仕事を覚えるだけでもいっぱいいっぱいでした。言われたことしかできずに、自分の無力さを身に染みて感じました。 

 5月。スキー部に正式に入部し、チームの一員だという意識が強くなったのはこの時期です。少しずつではありますが仕事も覚え、1人でできることも多くなりました。初めてのタイムレースを経てプレーヤーの本気を垣間見ることができ、自分も負けてられないと思ったのもちょうどこの時期でした。 

  6月。練習にも慣れてきて自分がやるべき事をこなすのはもちろんのこと、周りをちゃんと見て行動することを心がけました。しかし、頭では思っていてもいざ行動するとなると空回りする事が多く、その度に周りに助けられて反省と改善を繰り返す毎日でした。 

   そして1ヶ月のオフを挟んで8月になりました。部全体としての練習は無いオフ期間ですが、考えるのはスキー部の事ばかりです。初めての夏合宿を目前に控えて不安と緊張も募りますが、これまで吸収してきたことを最大限に活かすべく、また後になって後悔することの無いよう、しっかりと準備をして合宿に臨もうと意気込んでいます。 

  こうして4ヶ月間を振り返ってみましたが、入学当時と前期を終えた今の自分を比べると変わった所が2つあります。 

 まず1つ目は責任感、そして2つ目は周りを観察する力です。
  スキー部に入り、マネージャーとして日々部員たちの記録や時間の管理をするようになりました。それに伴って、「しっかりしなければ」という意識が芽生えました。
 プレーヤーが本気で取り組んで出した記録を私のミスで台無しにしてはいけない、と思うようになり、責任感が増したのです。これは今までマネージャー経験の無かった私にとっては大きな変化でした。
 また、マネージャーであるからには部全体を客観的に観察して部員の小さな変化にも気付ける存在でありたいという思いが私の中にはあります。練習メニューに参加しないぶん周りをよく観察する事を心がけ、部員の表情や行動から「今日は調子が良さそうだな」などと分析ができるようになりました。自分の事で精一杯だった中学高校時代に比べると、周りを観察できるようになってから心にも余裕が生まれた様に感じます。
 マネージャーというのは努力をしても成果がなかなか見えにくいものです。だからこそ、今まで以上に向上心を持って行動する事が大切だと思っています。 

   四年間、全部で48ヶ月ある中で私はまだ12分の1の経験しかしていません。まだまだマネージャーとして至らない点もたくさんあります。そんな今だからこそ一歩先を見据えて、自分ができる事、やるべき事を常に意識しながら日々の積み重ねを大切にしていこうと思います。
 そして皆で笑って冬を迎えられるようにまずは夏合宿から、小さな事にも妥協せずに取り組んでいきたいです。 

前期を終えて変わった自分

ノルディック1年 伊藤 慧
 失礼します。ノルディック班1年の伊藤慧です。今回は自分が学習院大学スキー部に入る前と今現在の自分を比べて変わったことについてお話させていただきます。

 入部する前といえば自分は中学、高校と卓球をしていました。
 練習は毎日ありましたし走ることも少なくはなかったのですが、やはりやってみるとスキー部の練習のほうが断然ハードでした。走る距離の長さも増して正直ついていける気があまりしていませんでした。
 それでも明らかに自分よりも速い先輩たちが自分にペースを合わせて走ってくれていたので前期の練習を乗り越えることができました。たしかに最初の頃に比べてみればタイムも上がりましたし走り方も改善できたと思います。

 ただこうやって先輩方が自分に合わせて走っているあいだは部全体の力は伸びていきません。前期のトレーニングを経た自分に満足することなくさらなる向上が必要になってくると思います。身体面でいえば自分の能力が上がれば一気に部活全体の力が伸びていき、冬の結果につながってくることは自覚しています。ですので、そういう責任感も踏まえて今年の夏は自分をどれだけ鍛えていけるかが鍵になってくると思っています。

 そしてもう一つ、自分の中で変わったと思うことがあります。それはメンタル面に関することです。基本的に一度やると決めたことは途中で投げ出すのが嫌いなので昔からそのようなことはしたことがないのですが、スキー部に入ってから更にそういう気持ちが強まったと思います。
 練習の最中もどれだけ辛いときに頑張れるかが結局一番大切なことであり、そんな局面を乗り越える度に色々な意味で強くなれているという実感が湧いてきます。部活で鍛えた根性は私生活でも非常に役に立っていてバイトをやっていてつらい時でも自分の仕事を最後までこなせるようになりました。

 さらにこれはあまり関係のないことかもしれませんが、朝の早起きができるようになったことと時間の使い方がうまくなったと思います。
 このままではいけないと思ってはいるのですが自分はわりと強制されないとやらない人間なので遅刻してはいけないという状況にいることがひとまず今の自分には合っていると思いました。早起きを続けていたおかげで部活とは関係ない用事の時にも起きられるようになりましたし、健康的な生活を送れていて良いと思います。
 また、早起きをすることで自分の1日の長さが伸びて使える時間が増えるということも身につけました。授業が終わった夕方に練習をしていては使えなかった時間が早起きをすることで使えるというのはとても自分にとって得であると思います。
 今は夏休みで練習はありませんが、自分でトレーニングするときは絶対朝やるようにしていますしそうすることで充実した毎日を送れているという点は入学前の自分の生活とは大きく変わった点だと思います。

 そして最後に自分は今まで自分にとって甘い生活を送ってきたと思っています。基本的に考えることはどれだけ楽をしてその場を乗り切るかでした。しかしながらスキー部に入ってから徐々にではありますが自分に厳しくしていける人間にならなくてはこの部活ではやっていけないのだと思い始めました。正直今もまだ自分に甘いところは多々ありますがより一層自分に厳しい生活を送っていこうと思っています。

 以上です。失礼します。

  

入学した時と前期を終えて

一般・アルペン班1年 二木 聡也
 4月に学習院大学に入学してから4か月、スキー部アルペン班への本入部が決まってから2か月がたちました。中学、高校と文化部に所属していた僕にとって、この4か月間の運動部生活は中々に大変なものとなりました。
 朝5時前には起きて慌ただしく用意をして、学校へ向かう。そのあとに(意見は割れると思いますが)非常にハードな練習をこなす。その日の練習が終わったと思うとすぐに次の練習がある。ようやく、一週間が終わったと思うとすぐに次の週がはじまる。そのような日々の中で、退部するという選択をとらなかったことで得られたものは少なくないと思っています。

 すぐに思いつくのは体重が減ったこと。全盛期は80kgに迫ろうとしていた体重も8月現在73kgを割り込むこととなりました。InBody検査の「体型チェックの欄でも「肥満」から「ポッチャリ」を経て「適正」にまでなりました。「体重が減る」というのは消費したエネルギーが摂取したエネルギーを超え、体脂肪を燃焼させた結果ということですが、特別食事に気を使ったつもりがない以上、消費したエネルギーがさぞ多かったことが容易に想像できます。

 運動能力全般も入部した当初と比べて大分改善されてきました。日々のトレーニングになんとかついていくことで階段を上っている時の息切れがなくなった事など、生活の中で体力がついたことを実感する機会が多くあります。
 東京ドーム(途中)LSDを楽なトレーニングだと言われて驚愕したことや、400mレペの記録が1分10秒だった時に真面目に走ったことを疑われたこと、腕立て伏せができなくて膝をついてやっていたことを思い出します。
 しかし、ペース走やビルドアップ走等の持久力を試されるトレーニングメニューではいつもふがいない思いをしているため、この点での向上が早急の課題だと考えています。

 また、精神的にも安定してきたように思います。
 スキー部ではどうしても気が進まないことが多くあります。そのような予定がなくならない以上、ずっと思い悩むことは無意味です。そして、精一杯の用意をして臨むことが自分のためにもなるという考え方を自然とするようになりました。このように自分の気持ちを上手にコントロールしながら、物事に冷静に取り組んでいく力は運動部という環境の中で培われたものだと思っています。

 たまに、姿勢が良くなったと言われます。これは、背筋と腹筋がついたことで猫背が改善されたということだけではないと思います。少しずつではありますが運動ができるようになっていることや部活を続けていることが自信に繋がり、普段の姿勢に影響を与えているのかと思います。
 僕は運動部というものを修行場のように考えており、楽しむ場所だとはあまり考えていなかったため、なんとかここまで来ることができました。

 もちろん、オフ期間に入った当初は解放感でいっぱいでしたが、しばらくするとなんとも物足りないように感じ始めました。スキー部に入部したことを後悔した時もありましたが、最近では入部して良かったと思えるようになってきました。

 
 これから9月に夏合宿を迎え、秋からは練習がさらにハードになっていくと思います。12月以降の冬本番において、さらに「変わった」ことを自覚できるように精進していきたいと思います。

入学した時の自分と前期を終えた自分

ノルディック班1年 五十嵐 有冴
 入学して4ヶ月。時が経つのを感じる暇もないほど、あっという間に前期が終わり、スキー部としてはオフ期間に入りました。あっという間と言っても、改めて振り返ってみると過ごしていく中で色々なことを感じ、充実した日々であったと思います。

 中高とダンス部に入っていた私ですが、スキー部の魅力に惹かれ心機一転入部を決意し、スキー部としての大学生活が始まりました。冬に向けて、ただひたすら陸トレの日々。当初の不安といえば、同期の女子プレイヤーが私だけということ、ダンス部時代に8人の同期で切磋琢磨してきた私にとって心細い気持ちは膨らむ一方でした。

 トレーニングが始まると、諦めたくないという気持ちが先行し、辛くてついていけない時は何度も悔しい思いをしました。目標設定も上手くできず、ただ自分だけが置いていかれているような気がして焦っていたのかもしれません。

 ですがそんな時、同期の何気ない笑顔や部活の真剣な時とは打って変わって様々な個性が炸裂し、いつも賑やかな部室の光景が目に入ってきました。
 その暖かな雰囲気にいつも救われ、気が付けば自然とまた頑張ろうと前向きな気持ちになっていました。
 また、自主練に付き合って下さったりアドバイスを下さる先輩方、サポートや応援をして下さるマネージャーの先輩方、タイムレース前には雨の中自主練のタイム管理をしてくれたり、様々な面でサポートをしてくれる2人のマネージャーを含め、一緒に頑張る同期。

 スキー部でトレーニングをしていくうちに、思い返せば数え切れない程に色々な場面で支えられてきたということを、そしてみんなで共に頑張っているということを実感しました。勿論、思うように走れなかった時、タイムレースでずっと目標にしてきたタイムを切れなかった時、落ち込んだり悔しかったりすることは尽きません。
 ですが今は、このように支えられ共に目標に向かう仲間がいること、小さな目標が達成できたり、僅かではあるけれども結果が出た時の喜びを思い出して試行錯誤しながらではありますが、それでも一歩ずつ確実に成長できるようにトレーニングを積み重ねていこうと思っています。

 これから夏合宿、そして冬のシーズンへと入っていきます。
 まだ一度もやったことのないノルディック、期待と不安が入り混じってまた新たな悩みがでてくるかもしれません。それでも1年が終わってまた振り返った時に充実していたと思えるように、かけがえのない経験ができたと思えるように全力で取り組んでいきたいと思います。

 そして、私がみんなに支えられたと思えたように、私もスキー部の一員としてみんなを支えられるような部員になりたいと思います。

 部員紹介の一言に「千里の道も一歩から」という言葉を書きました。今できることを見つけ、自分なりの目標を定め、少しずつ努力を積み重ねて精進していきたいと思います。