トレチ / ノルディック班3年 足立 昇平

 昨年の後期から段々と来年の部活のことを考えるようになったと思う。
今の部活の運営の中心にいる方々がいなくなり、来年は誰がどのポジションに就くのだろうかと想像したのを覚えている。その時に私はノルディック班のトレーニングチーフになりたいと思うようになった。来年は自分自身で部のメニューを考え、班を引っ張っていき、このスキー部を強くしたいと、強くできるという思いが強くなった。また憧れる先輩方もこの役職に就いていたのもあるだろう。

 2月下旬の幹部交代式、自分の名前が呼ばれた。
嬉しさと共に、何か責任という怖さを抱いた。想像以上にこの役職に就くことは重く感じたのだろう。そんな中、予算やメニューを考えたりと仕事をしていたが、なぜか本当にトレーニングチーフになったのだろうか、果たして自分に適しているのかと思うことも多々あった。

 4月、新体制の中、新入生を迎え、部活の練習が始まった。私の掛け声で練習が始まり、終わる。受け身の立場から主導的立場に変わった瞬間であった。この時に初めてトレチになった気がした。嬉しさと同時に運営や指導の難しさを実感していく。なかなか思った通りにはならないものだが、突き詰めていく必要がある。

 正直、スキー部を強くできるかどうかは、トレチにかかっていると言っても過言ではないと思う。新しいメニューや既存のメニューにアレンジを加えたり、夏合宿も新しい地で1からメニューを作り上げていく。この役職では当たり前のことであるが、自分の不甲斐なさと達成感をよく感じるものだ。この役職ではまた常に皆の手本になり、大きな背中を見せないといけない。年月が経っても色褪せない大きな背中でありたい。だが出来ているかは自分ではわからないし、他者が判断することだろう。

 もう後期も終盤に向かっている。あと残された時間、トレーニングチーフという役職を全うしていきたい。

覚悟 / 一般・アルペン班3年 川野 浩太郎

 トレチになり半年、どうすれば、チーム全体や一般・アルペン班、自分自身が強くなり、スキー選手として成長することが出来るのかを常に考え、試行錯誤している。また自分が経験してきたことや、知識、考え方などをどのように後輩たちに伝えていくかも重要である。      

 アルペンという個人競技をやっているなかで、ここまで自分以外の人のことを考えながら、活動しているのは、トレーニングチーフや部全体の幹部としてではなく、スキー部の一員として全てをこの部に捧げてきた結果である。またその考え方はチームで活動する、学習院大学輔仁会スキー部に所属する者にとってとても大切な考えであるとも思う。

 今年から立場が生まれ、今までに比べ頭を悩ませ、自分の言動を見つめ直す機会が多く生まれるようになった。今まで正しいと思っていたことが間違っていたこともあれば、自分の意見を押し通すことが必要なこともある。その全ての言動行動に責任という物が生まれるのが役職を与えられた者の使命であると考える。

 何度も言うが、アルペンというスポーツは個人競技である。しかし今年の冬、一般・アルペン班が結果を残せなかった場合、それは全て自分の責任である。その責任を負う覚悟がなければトレーニングチーフという役職に就くべきではない。また一般・アルペン班が活躍してもそれは、各班員が努力をした結果であり、トレチの成果とは別であるとも考える。

 つまりトレーニングチーフとは、自分も含めた班員が結果を出せるように環境を整え、サポートをすることが仕事であり、表立って評価される対象ではないということである。トレチとして作ってきた道が正しかったと証明するために、一人の選手として自分自身が結果を出すことが必要なことは言うまでもない。

 陸トレ期間が残り1か月となり、まもなく冬を迎えるが、トレチとしての真価が問われるのはここからである。

 今年こそは男子2部、女子1部昇格を果たし、全員で嬉し涙を流そう。

中間地点 / ノルディック班2年 松橋 ひな

 夏が終わり最近は秋の風を感じる。
今はこの1年、つまり2年生としての中間地点。そして私の4年間のスキー部人生の中間地点でもある。

 2度目の夏合宿が終わった。
いつのまにか教わる立場だったのが教える立場になり、去年は先輩の背中を見ていたのが今年は自分が背中を見せなければいけない立場になった。

 プレイヤーとしても、それ以外のことも。プレイヤーとしてはどのメニューも自分は満足の行く結果が出せず、実力が足りないと痛感しまだまだ成長の中間地点だと改めて感じた。

 そのぶん「がんばです!」と声を張り上げ、みんなを鼓舞するように努めた。

 夏合宿の運営をする先輩と自分と夏合宿の庶務をこなす1年生たち。その狭間で部のためにどう動き、そして自分もまた先輩として後輩のためにどうしたらいいのかを深く考えさせられた。

 様々なことにおいて冬に向けての課題が浮き彫りになり反省することも多かったが、それをこれからどう生かしていくかが重要だと思う。

 妙高高原で燦々と太陽が青葉を照りつける中走り抜けた夏合宿。私の2年生としての中間地点はもうすぎてしまった。

 これからは最終地点である凍てつくような雪風の中、白い吐息とともに雪上を駆け巡る冬がやってくる。

 1位でも上の順位を取りたい、結果を残したい。インカレに出てポイントを取りたい。1年に1度しかない冬に悔いを残さないために最終地点へ向け、ゴールを見据え、アクセルを踏んで進んでいこうと思う。

主将として / ノルディック班4年 市川 真衣

 主将は部のトップ、みんなを先導し、部員の責任を全て担う。会社でいえば社長のような存在です。私の行動、決断ひとつでこの部活は良い方向にも悪い方向にも変わることが出来る。

 4年生の最初の頃はこの大きすぎる役職に戸惑いと不安しか感じられず、自分でいいのか、部活とは本来何が正しいものなのか毎練習で自分に問いかけていました。

 入部当初から、スキー部の一部員として先輩に追いつくために、結果を残すために努力だけはしてきました。そこが評価されて今年度主将に選んで頂いた、そう自分では考えています。

 高校まで運動部経験がない、部活に入っていても役職を持ったことがない、何も経験が無い自分が主将でこの部活は成り立つのか、不安ばかりでした。

 それまではただ与えられたメニューに全力で取り組むことが第一だったため、今までの自分はただ気楽な立場だったということを改めて感じました。
 それと同時に、先輩方もこの重い役職を担ってきた、また自分もこれまで3年間お世話になってきたこの部活に恩返しするという意味でも責任をもって1年間やりきらなければという気持ちなりました。

 主将をしていて、日々勉強になることばかりです。

 日常生活では自分の意思は弱く、周りの意見に合わせて行動することが多いです。しかし主将は自分が素早く決断をして部員に伝える。部活を第一に考えて行動する。自分の感情だけで動いてはいけない。一見簡単なことのように見えますが、私にとっては全てが難しかったです。

 わたしがスキー部にいる理由は仲間と一緒に汗水垂らして、自分の体力の限界に挑戦する、立てた目標に向かって努力をすることがとても楽しいからです。

 1年生の時はなぜこんなにも辛い思いをしなければならないのかと思っていましたが、今となっては今後社会人になったら絶対に出来ない経験であると確信しています。1度決めたことを投げ出して後悔したくないから、今を大切に、1回1回の部活に全力で取り組むことを決めています。

 スキー部に入り、人生で1番尊敬できると思える先輩方に出会え、一生仲良くしたいと思える仲間に出会え、得たものが沢山あります。性格も大きく変わりました。

 大学生活のほとんどの思い出はスキー部で埋め尽くされています。
辛かったこと、悲しかったことも悩んだこと、沢山ありましたが全て良い経験として、社会人になった時に生きると心から思えます。

あと残り半年程ですが、後悔なくスキー部人生を終えることが目標です。

夏合宿に向けての前期の利用 /  マネージャー班2年 安田 彩夏

 私にとって2回目になる前期トレーニングは、思っていた以上にあっという間に終わってしまいました。

 1年目に比べれば、全てが初めてで新しいことでは無くなるので吸収だけでなく、発信もしていかなければと思っていましたが、初めて後輩ができたり、マネージャー内での役割であったりという環境の変化もあり、2年目も吸収が多い前期トレーニングになったなというのが前期を終えての率直な感想です。

 しかし、だからといって発信が全く出来なかったわけでは無かったし、吸収が無くなってしまったらそれ以上の成長は無いと思うので、先輩方からも後輩たちからも吸収できたことは私にとって大きなことだったと思うし、むしろ1年目からは変わることのできた多少は自分でも評価して良い前期だったとも思っています。
 もちろん、反省点は多くありますが、それは自分なりに今後に繋げていくため欠かせないものとして受け止めています。

 そんな吸収ができた前期トレーニングを長期的に見て、自分を成長させ後輩にも伝えていくことも大切だと思いますが、まずは直近の夏合宿で成果を発揮できなければスキー部のマネージャーとして意味が無いとも思っています。

 マネージャーとしてだけでなく、2年生として、という役割、責任も昨年より増える今年の夏合宿を自信を持って出し切れたと言えるように、前期トレーニングを振り返り、昨年の夏合宿を振り返り、準備をして迎え、昨年よりもより成果を発揮し、吸収し、発信のできる5日間にできればと思っています。

 また、今回もの夏合宿は妙高での実施ということで、陸上経験時代に妙高で合宿を行っていた私にとって、特別な夏合宿になるのでは無いかと思っています。

 他の部員とは違った形でもプラスでサポートができれば、私個人としては出し切れたと言えるような夏合宿になると思うので、そのような余裕も持って挑みたいと思います。

光陰矢の如し / 一般・アルペン班3年 吉田 圭佑

 もう8月か。早いね。ついこの間新年度になったと思ったら…

 学年が上がるにつれ、こういった会話を自分の周りでよく耳にするようになった。年を重ねるたびに時の流れが速く感じるというのは誰しもが一度は経験するであろう人間の性である。心理学ではジャネーの法則というこの現象の名前が存在するらしい。

 自分は今年で20歳であり、世間一般から見ればまだまだ若造の部類であるが、時の流れの速さを実感することが増えてきている気がする。

 この前期の部活動がそうであった。
 一年生の時は一日一日が長く、OFF期間までが果てしなく遠く感じられていたものであった。しかし、今年はあれよあれよという間に前期が過ぎ去り、気づけば一週間後に夏合宿、三週間後に後期開始が迫ってきている。まさに光陰矢の如しといったところであろうか。

 この前期の体感時間の短さは、ジャネーの法則とやらも勿論原因のひとつであろうが、それ以上に部活動への慣れという部分も大きいと思う。

 3年目に入り週3回の早起きも朝の寒さも気にならないようになってきており、毎日が同じことの繰り返しに、つまりルーティン化してきているのだ。このルーティン化した生活は油断を招くという恐ろしさがある。課題を後回しにしたりなど、まだ時間があるから大丈夫だろうという考えになりがちであり、最終的にろくに何もしないまま冬を迎えてしまうことになる。

 この考えをなくすためには一日一日をしっかり意識しながら生きなければならない。これから夏合宿、後期、そしてなんといっても冬合宿に望んでいくにあたり、矢のように速く過ぎていく時を無駄にしないために。

 この考えを胸に、自分は三年目の輔仁会スキー部員としての時間を生きる。

3年目 / ノルディック班3年 白井 雄士

 スキー部生活が3年目となり、この時期に活動報告を書くのも3回目である。また今年度から上級生となった。初めのうちは、先輩が少なくなっただけという風にしか感じていなかったが、日が経つにつれて、昨年度までのとの違いに気づかされるようになった。

 1つは、同期が幹部となり、部を仕切っていることである。このことで、部を作っていく立場になったのだと自覚した。
 また、もう一つは監督・コーチとのやり取りが増えたことである。これは、昨年度まで監督・コーチとの中継役になってくれていた先輩がいなくなったことによる影響が大きい。

 しかし、こうした環境の変化から上級生として自覚を持ち始めるのは遅いのだろうと思う。もう前期は終わってしまったが、今後は上級生としての自覚を持ち、それに相応しい振る舞いをしっかりと行っていこうと思う。

 話が変わるが、昨年度からスキージャンプを行っている。
昨年度のシーズン直前に怪我をしてしまい、冬の練習は行えず、インカレにも出場できなかった。その怪我の影響により、今年度も5月下旬ごろまで運動に制限があったが、それでもサマージャンプが始まる時期までに間に合ったのは、不幸中の幸いである。

 また、昨年度からということもあり、自分を含めジャンパー3人の経験はまだまだ浅く、冬を経験しているのは3年生の海老根のみである。
 しかし、インカレでは、経験豊富な他大学の選手たちと戦っていかなければならない。今年度こそは、自分としてもインカレに初出場し、学習院大学のスキージャンプの復活を結果として表したい。

 この夏で、いかに経験を増やし、自分たちの経験不足、技術不足を補っていくかが重要になってくるだろう。

 今年で3年目の夏であり、昨年度までの経験を活かして、この新しい挑戦に向かっていきたいと思う。