歓喜の輪 / 一般・アルペン班3年 川野 浩太郎

 今年度、トレーニングチーフという立場から雪煙や活動報告にて何回か自分の思いの丈を書いてきたが今回は、トレーニングチーフとしてではなく一人の部員として冬を迎えた今思うことを書いてみたいと思う。

 今年度の陸トレも含めた活動、全ての原動力は、去年のインカレで味わった悔しさと苦い涙である。またそれに加え来年、最後にもう一度だけ2部の舞台で戦ってみたいという気持ちがよりインカレへの思いに拍車をかける。
 今年度、自分達3年生が男子において最高学年であり、戦力としても部を引っ張る者としても、担う責任が重い立場である。もちろん男子最高学年として迎えるインカレに対して常に不安は持っているがその一方で、自分らがチームで勝ち得た歓喜の輪の中心にいる姿を想像すると高まるものがあり、その想像を現実のものにしたいと切に思う。

 チームとして勝利し、歓喜するために必要なことは、他の人への理解であると自分は考えている。26名の部員それぞれが考えをもっており、その考えの中には他の部員と相容れないものがあって然るべきだが、その際、忘れてはいけないことはその26名全員が部活をより良いものとするために考え、行動しているという点である。
 そのことを各部員が改めて認識し、インカレでの勝利のイメージを部活全体で共有することが出来れば、残り少ないインカレまでの時間で戦う準備は出来るはずである。自分自身残り2か月、雪上で何が出来るのかをよく頭で考え、行動していきたい。

 最後になるが、4月に1年生が10名入部後、部員それぞれ様々な状況を抱えながらも、誰一人退部することなく冬を迎え、インカレに向かっていることを嬉しく思う。

冬に向けて / ノルディック班4年 平岡 紗理

 人生最後のタイムレースも終わり、いよいよ北海道合宿が近づいている。

今年度、女子は「一部昇格」を目標に励んできた。ノルディック班女子は、現在人数にも恵まれてインカレは枠争いが行われる。リレー含め全ての競技に出場し、必ずポイントを沢山とって部に貢献する。

 今年度初めの陸上トレーニングで、私は前十字靭帯を損傷してしまった。前十字靭帯損傷は、手術しなければ完治することはなく、もし手術をしても復帰が引退に間に合わないという大怪我だった。私は、手術をせずに今シーズンも戦うという決断をした。その決断をしたからには、インカレでは怪我だったことを周りに忘れさせる滑りを絶対にする。

 12月合宿は私と後埜上二人で最初に入る。去年も12月合宿直前に怪我をしてしまい、合宿に入ることができなかった。その悔しさを糧に、一日一日を大切にトレーニングに励みたい。

 今年は、雪上トレーニング以外にも妥協はしない。
毎日の食事管理、コンディショントレーニング、動画で上手な選手の滑りを研究するなど、合宿中は常にスキーのことを考えて過ごしたい。
 また、「一部昇格」という目標は、私たち上級生だけでは達成できない。陸上トレーニングでは、1年生もメニューから落ちることはあまりなかった。最後のタイムレースでは、私たち上級生を脅かす存在にまで成長していた。そのような1年生を雪上で育てるのもとても楽しみだ。

雪層 / 一般・アルペン班3年 山本 章太

 つらい陸上トレーニングで追い込まれた時、皆は何を思っているのだろうか。

 自分はいつも、やぶれかぶれにコースを滑っている時の事を思い出す。ぼこぼこに掘れた急斜面に、次の旗門が真横に立っていると錯覚するようなセットが立ち、それが何ターンも続いている絶望感だ。ようやく終わりが見えた時には脚も心も限界だが、気が抜けた瞬間にコースアウトするのが本能的に分かる。滑っていて全く気持ちよくないし、タイムが悪いのも分かりきっている。しかし途中で辞めるわけにはいかず、攻め続けなければならない。そして、リザルトには悔いが残り、撮ってもらった動画を見ては自分に失望する。陸上トレーニング最中にその光景が目に浮かぶのだ。

 また、そんなコースを滑った後には必ず辛かった陸上トレーニングについて考える。もっと別のアプローチをしていれば結果が変わったのではないかと、悩みこむ。

 雪上で陸上トレーニングを考えて、陸上トレーニング中に雪景色を思い出すことを繰り返しているのだ。あと数%筋力があれば、もっと攻められたのではないだろうか。このウェイトを上げられれば、このペースで走り続けられれば、1つのターンが1000分の1秒速くなるのではだろうか。そう考えてしまうのだ。

 この試行錯誤が自分を成長させているのだと思う。一回の繰り返しでは何も変わらない。それはまるで、まだ暖かいうちに降る初雪がすぐに溶けて無くなってしまうかの様だ。しかし、薄く積もった雪はやがて根雪となり、折り重なって層をなす。その上に立った時、自分の背丈を超えたところから見える景色は、何物にも変えがたいものとなる。

苦悶→開戦 / ノルディック班3年 吉田 圭汰

 気象というものはどうもよく分からない。学習院は紅く染まり、耳元で風が冷たく鳴る。今年は秋を置いて冬が突然来てしまった。風が掠る頬が痛い。歩く時は無意識に猫背になってしまう。それでも、スキー部の私は息が白くなるのが嬉しくてたまらない。外気温と反比例して闘争心が高まるばかりだ。

 オフシーズンはチーム全体ではまずまずの結果であった。最後のタイムレースでは自分を含む多くのプレイヤーがベストを更新した。とりわけ今年は一年生の躍進に注目が集まった。女子では石毛が歴代ランキングに名を連ね、男子では高橋が19分台に食い込みアルペン班三年生を圧倒した。期待以上の結果を出してくれた彼らを心から尊敬する。

 私はというと、2019年はスタートから辛かった。1月に親友を亡くし、夏には母が大病をして精神的に強靭な自分でもすぐに立ち直れないことが多々あった。そのせいではないが、後期に初めてスランプも経験した。足が動かなければ、記録も出ない。こんなはずじゃない。それでも毅然と副将でいなくてはならない。口にできない、静かな焦りと苛立ちが常にあった。

 しかし、ここからが理屈屋の本領発揮である。まず、そもそもスランプとは何なのかを冷静に考えた。すると、私が感じていた焦燥感などの原因は、ノル班同期である足立とのリザルト格差やローラースキーのフォームの違和感、昨年ほどリザルトの変化率が大きくないことであった。なるほど、どうやらスランプというのは理想と現実のギャップであり、成長率が逓減する時に起こるものらしい。

 これに気づいてからの巻き返しは早かった。ならば、と無闇に理想的な目標値を掲げるより、現在のパフォーマンスをできる限り上げることを心掛けた。何が足らず、それに対して何をするのか。そして気づけば最後のタイムレースは自己ベスト且つ全体2位で終えることができた。

 一年目の雪辱はまだ果たせていない。自分が三部に落とした学習院を二部に引き上げ、もう一度仲間と二部で戦いたい。準備はできた。勝負はここからが本番だ。

「平成31年度 現役部員壮行会」のご案内

主務 原友梨奈

拝啓

 雪桜会会員各位におかれてはご清栄の事とお慶び申し上げます。
さて今年度も下記のとおり「平成31年度 現役部員壮行会」を開催致します。皆様お誘い合わせの上、奮ってご参加下さい。

敬具

開催日時
2019年11月23日(土)15:30~16:45(予定)

場所
学習院大学 富士見会館4階 403・404号室

お問い合わせ
本ホームページのお問合せページからご連絡下さい

支援企画のお知らせ

 平素より、スキー部の諸活動にご協力とご支援を頂き心よりお礼申し上げます。

 現役への援助を目的といたしております支援企画でございますが、昨年の支援金は、クロスカントリーツーピース代やチームウェア代、施設使用料等に当てさせて頂くなど、現役の活動費として使用させて頂いております。多数のご協力ありがとうございました。

 本年度の支援企画の商品は現役デザインのオリジナル学習院瓦煎餅(1セット8枚入り)です。出費多端な折、誠に恐縮ではございますが、何卒ご理解とご協力を賜り、ご支援のほどよろしくお願い申し上げます。

 先日、支援企画のご案内と注文用紙の往復ハガキをお送り致しました。お手元に届いていらっしゃらない方や、本日以降ご注文を頂ける方がいらっしゃいましたら本ホームページのお問い合わせページより

・ご注文セット数
・お名前
・卒業年度
・お届け先
・近況(よろしければお書きください)

 をご連絡頂ければ幸いです。その他現役部員にご連絡を頂く形でも構いません。

 ご協力のほど、よろしくお願い致します。

学習院大学輔仁会スキー部
マネージャー2年髙畑杏奈

第4回タイムレースのお知らせ

11月23日(土)

女子出走13:45 男子出走14:15

場所 百周年記念会館付近

 今年度最後のタイムレースとなります。

 全部員が1年間の練習の成果を発揮し、自己ベストを更新するために日々励んでおります。OB・OGの皆様からのご声援が選手の自信とベストタイム更新につながります。お時間のよろしい方は是非応援にいらしていただけますと大変嬉しいです。

 部員一同、心よりお待ちしております。