健康にたのしむ / 一般・アルペン班2年 武田 杏樹

私が冬を迎えて感じたことは、健康でいることの大切さである。私は年末合宿に入って3日目でインフルエンザに罹患し、そのまま帰京したため、今シーズンの滑走日数が非常に少ない。

私は昨シーズンの初めに体重が軽すぎて、アルペンの先輩方に「体重を増やさないと鹿角で飛ぶぞ」と言われ、必死に体重を増やした。その甲斐あってインカレまでには約4kgも体重を増やすことができた。そして今年度の陸トレ期間も筋トレと食事管理を行うことで、その体重をほとんど落とすことなく過ごすことができたため、今シーズンの自分には少し期待していた。

しかし、それが今回のインフルエンザで昨シーズン初めの体重まで戻ってしまった。そのため今の私には、インフルエンザで滑走日数が少ないことへの焦りと、体重が減ってしまったことによるモチベーションの低下を同時にやってきた。さらに追い打ちをかけるように予定していたB級の大会のキャンセルも決まった。

ここまで下がり切ってしまったモチベーションをこれからどのように上げていくのか、これが今の私の課題である。もちろん自身のスキーを研究して、どのようにしたら上手く速く滑れるのかを課題にしろと言う人もいるだろう。でも私はモチベーションという部分を大切にしていきたい。たとえば、同じチームの上手い人の動画を見たり、ワールドカップの動画を見たり、気分転換に板の手入れをしてみたり…

色々試し、1月の試験が終わってからインカレまで、自分がどんな滑りをしたいのか、自分が目指すところは何なのかを一つずつ明確にしながら、残り少ない期間を過ごしていきたい。そして何より、インカレで悔いなくたのしく滑れるように努力したい。

逆境に強く / ノルディック班2年 角田 葵

あと1ヶ月もしないうちにノルディック班の合宿が始まる。そんな今、思うことはチャンスをいかに自分のものにするかということである。今年度の部活は想像以上に変化の多い一年だったように思う。特に女子プレイヤーを引っ張る学年が私たち2年生になったことは自分の中で最も大きい変化であった。当初はかなり不安であったし、2年目にしてペーサーに挑戦するなど去年の自分は想像もしていなかった。しかし、これらの機会が意外にも自分にとって良いチャンスとなった。「自分達がしっかりしなければ」という思いが、もともと抱いていた「競技を上達させたい」という気持ちと結びつき、良いモチベーションとなった。

さて、スキー部関係者の方ならご存知であると思うが今年度の4年生の代が卒業するとノルディック班の人数は大幅に減少する。不安に思う方は多くいると思うが、この事実には去年の段階から認識していたので、自分の中で覚悟はできている。そんな中迎える今シーズンは私たちにとって貴重で、一日たりとも無駄にできない。私が取り組むべきことは先輩から吸収できるすべてを、自分の技術と知識にすることであると思っている。スキーの技術面はもちろんのことワックスやグリップ、リレーの走順の決め方、道具にまつわる知識など学ばなければならないことはたくさん存在する。

来年度以降も残る現役は悲観せずに「ピンチは成長するチャンスである」と捉え、課題と向き合っていく必要があると思う。この機会を自分の成長へ、女子1部昇格への契機となるように。

大学4年間の陸上トレーニングを終えて / マネージャー班4年 市ノ川 千晴

今年の陸上トレーニングは今までで一番苦戦した。

これまで、私の陸上トレーニングはコロナ禍の大学1年生時代に行った浮間舟渡公園での夕方練習から始まり、大学2年生では戸山公園での朝練習、そして、大学3.4年生では大学内での朝練習とさまざまな場所と時間で行ってきた。夕方の授業が終わり、真っ暗な公園で部員のタイムコールを行ったり、戸山公園で朝練習を行った時は、大学へ1限を受けにギリギリの時間の中で全力疾走したりと、今考えたらとても異例なことを行ってきていた。

それぞれの学年で大変だと感じることはもちろん違うし、その時感じたことも、やはり学年や立場によって異なる。その中でも、一番苦戦したのは大学4年生であった。今年に入って学内練習も2年目になり、朝練習の雰囲気や全体の流れについては慣れてきた頃ではあった。しかし、その中でも最も変化が大きかったのは、自分が最上級生となり指導者として部活全体を統括する役目になったということだった。

これまでは自分より上の学年がいて、何かあったら頼ることができていた。しかし、それができなくなり、自分たちの力でこの代のスキー部を引っ張っていかなければならなくなった時、どれだけ自分が無力であるかというのをこの1年で思い知らされた。自分は人に指導することがあまり得意ではなかったため、最上級生となった時、あまりにも自分が頼りなさすぎてどうしていいのか正直わからなかった。途中で全部を投げ出してしまいたくなる時も数えきれないほどたくさんあったし、今も自分のやり方が正しいのかはわからない。

しかし、これまでの部活動を通して、私が確実に一つ言えることは、その時、その瞬間を全力で、本気で取り組むことが一番大切だということだ。自分のやり方が正しいかどうかなんて、誰もわからないし、その時その場で答えが出るものでもないかもしれない。しかし、自分の決めた道を全力で進んでいくことが、その時にできる精一杯の努力だと私は思う。簡単なことのようでとても難しい。自分をしっかりと信じていないとできないことだからだ。

もうこれで大学4年間の陸上トレーニングも終わり、次の代へ少しずつ引き継いでいくことになる。私が後輩へ伝えられることは、技術的な面ではあまり多くはないが、部活に取り組む姿や、1人の人間として大切なことは今後も必ず活きてくるため、しっかりと伝えられるようにしていきたいと思う。卒業まで残り4ヶ月。自分にできる精一杯のことを全力で取り組んでいきたい。

トレーニングチーフより / 一般・アルペン班3年 小菅 耕大

今年は一般・アルペン班トレーニングチーフになって2年目の年である。去年と違い、トレーニングチーフとしてどのようなことをして進めていけばよいのかがだんだんと分かってきたが、まだうまくいかないこともあり試行錯誤中である。

さて、昨シーズンはインカレ男子三部で優勝をして二部昇格という目標を達成したわけだが今年はその二部の中で戦い、残留をしなくてはならない。その状況で一般・アルペン班ができることは何なのだろうか。他の競技と比べてアルペンスキーは二部の中でポイントをとっている選手で大学からスキーを始めたという選手が一人もいない。ほとんどが小学生ごろからスキーを始めていて中学生から始めた選手でも厳しい。輔仁会スキー部はそのような昔からスキーを続けている選手がほとんどいないので諦めるかと言ったらそれは違う。いくら上位の選手との差があってもその差を埋めるため、より近づいていくために練習を重ねていくことが重要である。

トレーニングチーフはあくまでそのような練習の機会を整えて他の選手が練習に集中できるようにサポートするまでである。この練習の機会の一つとして去年から最低週一回、トレーニングルームでの筋トレの機会を作っており、筋肉というのはアルペンスキーにおいて最大のパフォーマンスを出すために欠かせないものである。そのような機会を活用し大会で結果を残すのは選手個人であるので、それを十分に利用してこれからも練習に励んでもらい大会で悔いのない結果を残してほしい。

トレーニングチーフとして / ノルディック班4年 須藤 恭佑

今年はトレーニングチーフとして2年目を迎えた。2年目とはいえ、その時のメンバーや自分の立ち位置も変わるため、ただ昨年のやり方を踏襲するだけでは上手くいかないとは思っていた。昨年は3年目として、自分が班を引っ張っていく気持ちが強かったが、今年はそれ以上に班を下から支えていこうとする気持ちがあることを感じている。また、私が過去に先輩に支えて頂いたように、立場に関わらず誰に対しても寄り添っていく姿勢は変えずに、それぞれの力を引き出そうと行動するようになった。

今冬は2部において個人で上位に食い込むこと、といったこれまでと同じように自分に焦点を当てた競技面でのベストを尽くすことだけではなく、昨年以上に班員の力を伸ばすことにも注力したい。私が2年のときに実力差のある先輩に必死についていき、大きく自信をつけることができた経験から、今は逆に還元する立場であると意識している。夏合宿や普段からの陸上トレーニング以上に、冬合宿では部員それぞれが自分のことに集中しやすい環境に身を置くことになるため、トレチとして誰に何が足りないかを分析して成長を促すことも役割の一部として考えている。

また、今年度のスキー部を強くできるかは自分にかかっていると思われる。普段からのメニュー作り、普段の練習や合宿中での雰囲気作りなど、私が指揮して進めていることがチームの成績に反映される。トレチとして責任感を感じることは多々あるが、自分の元来の性格からか、それを必要以上にプレッシャーに感じることはほとんどない。自分がこの役職に適しているかはわからないが、昨年度から就任したことで客観的な視野からチームのことを考えた行動を心掛けるようになり、今年度はさらに最上級生である自覚と相まって私自身のパフォーマンスも上げることにも繋がった。初めて就任した時のトレチへの挑戦的な気持ちは良い意味で薄れつつあり、落ち着きや安定性が増したように感じられる。

チームの総合力を上げるためには個人の能力を上げることが不可欠で、そのためにトレチは部員一人一人を俯瞰的に見る必要がある。私個人もベストを尽くして成績を残し続け、チームを引っ張りつつも、取り残される者がいないように下から支え続けることにも貢献し続けていきたい。

夏合宿を終えて / 一般・アルペン班2年 内田 孝太郎

今夏、学生スキー選手としての2度目の夏を迎えた。
健康面、フィジカル面、周囲の環境などほぼ全ての自分を取り巻く物事の状態が去年と比較して確実に良くなっていた。夏合宿においてもそれは同じで、去年は感染症の事情により日程半ばで下山することになってしまったが今年は去年ほどの流行はなく、合宿を通して部員全員が健康に過ごせていたと感じている。

自分の状態として夏合宿までに完治させることのできなかった怪我もあったが自分の夏合宿の目標としては、「怪我をしないこと」、「体重を減らさないこと」であった。

後者の目標である「体重を減らさないこと」に関しては、今年の夏合宿の宿は冬に一般・アルペンチームがお世話になっている菅平の松栄屋さんで食事も美味しくいただくことができ、一回の食事量を確保できた他、毎就寝2時間前ほどに持参したプロテインを飲んでいたことで達成することができ、さらに誤差の範囲であるかもしれないが0.3kgほど増量することもできた。

また前者の目標である「怪我をしないこと」に関して、結果的に両脚に腸脛靭帯炎を負ってしまい達成することはできなかった。がしかし、以前から完治させきることができていなかった右足首の負傷は合宿中を通して痛みを再発させることなくメニューに参加することができた。これは自分自身で毎回の自由時間に行っていたストレッチ等の念入りな徹底したセルフケアによるものであると確信している。

他人と比べてどちらかというと、自分は怪我をしがちで回復にも時間がかかることが多いと自覚している。だからこそ今回の合宿で「怪我をしないこと」を目標に掲げ、そのために必要なことを徹底的に実行した。今回、合宿中に受傷した怪我はあったものの今まで怪我してきた部位が悪化することは全くなかったので目標の達成度としては悪くない結果だったと感じている。今夏の合宿で気づいたセルフケアなどの自分を守って強くする方法を冬に活かせるように継続していき、自分のものにしたい。

未来のために / ノルディック班4年 菊波 喬

最上級生となったこの年、自分に何ができるのか、今後のスキー部に対して何が残せるのかを考えながら前期の部活動が始まった。

私は昨年度スキー部の活動の中で大きな転機を迎え、3年目の部員ではあったが1年目のような気持ちで部活動に励んだ。それを踏まえると、今年度の活動は最後の年ではありながら2年目のような気持ちで挑んでいることとなる。4年間の部活動の中で一番力が伸びるのは2年目であると考えられるため、それを考慮すると2年目のように挑む私は今年度飛躍せねばならない。だが、この前期を振り返ると学校の忙しさが4年になったことで急増し、自分の時間を作ることさえも難しく、昨年度のように自主練を行うことも難しくなった。

このような状況であるため、正直昨年度の自分を維持することに精一杯ではあったが、だからこそのチャンスだったとも思える。限られた時間しかない中で飛躍すれば、後輩たちにこれこそが4年であると知らしめる存在になれる。この前期の部活動ではそれが出来なかったため、まずは夏合宿で見せていけたらと思う。私は夏合宿の全日参加は難しいため限られた時間になる。今の部員たちできついメニューをこなし、より深いチーム力をつけられる機会に最初から最後までいられないのは悔しいが、できる限りのことは尽くしたい。

最後の年だからこそ自分のためだけに行動するのではなく、よく考えて今後のため、後輩たちのために行動に移していくようにしていきたい。

前期を振り返って / マネージャー班2年 吉田 真里亜

スキー部員になって2年目の部活が始まった。学年も上がり、前期に入ってからは部員としての責任を以前よりも強く感じるようになった。そんな前期部活の中で、自分が成長したところ、反省すべきだったところを振り返っていこうと思う。 

私は今までの部活の中で、応援することを自分の課題としていた。昨年度の私は、マネージャーである自分の応援に引け目を感じ、自分の応援に対して自信を持てていなかったからだ。しかし、今年度の部活では、応援することに楽しさを感じるようになった。これが私の成長した点である。

なぜ私の、応援に対する姿勢に変化が生まれたのか、それを考えた時に一つ心当たりがあった。それは、一人一人のプレイヤーに対して、私の応援を届けたい、私の応援でプレイヤーの心を動かしたい、と心の底から思うようになったからである。昨年度は、プレイヤーを応援したい気持ちは強かったが、それを形にできていなかった。だが今の私には、以前監督がおっしゃっていた、「応援したいという気持ちがあれば、声は自然と大きくなる」、という言葉を身に染みて理解することができる。特に練習の集大成であるタイムレースでは、全員が辛くても全力で走っている姿を見て感化されると共に、応援の声をプレイヤーに届けたい、という気持ちが強まり、自然と応援する声も以前に比べて大きくなっていた。この心の変化を自信に変え、今後も、声が枯れるまで応援するつもりで部活に臨みたい。

反省点については言い出せばキリがないが、あえて一つ挙げるとすれば気持ちの切り替えが曖昧だったことだ。去年はマネージャーが3人いて、先輩の言われたことをやることが多かった。しかし、今年は1年生のマネージャーがまだ入部していないため、マネージャーが2人に減り、1人がやる仕事量も増え、周りを見る力、率先して行動する力が必要だった。それにも関わらず、去年の気持ちのまま前期部活を迎えてしまったことで、仕事内容が効率的ではなかったと、反省している。そして、プレイヤーにとって必要なこと、必要ではないことを判別し、優先順位を考えるべきだと、前期を振り返って思った。自ら考え動く力をつけることを意識しながら、後期も一つ一つの部活に真剣に取り組んでいきたい。 

前期部活が終わり、次に迫るのは夏合宿だ。夏合宿はマネージャーにとって、数あるスキー部の合宿の中で最も忙しい反面、やりがいを感じる合宿だ。マネージャーの人数が減ったことで上手く仕事をこなすことができるか不安だが、その分達成した時に感じるやりがいも大きいだろう。去年の夏合宿や今年の前期部活の反省を生かしながら、自分がプレイヤーを支える立場であることを強く自覚し、自分のできることを常に探しながら行動していきたい。