冬の関東特有のからっ風が落ち葉を巻き上げ、同時に背中を押すようにタイムレースを走らせた。速く、速くと。
今年度のシーズンオフトレーニングの終わりを飾るように結果はついてきてくれましたが、それはあくまで雪上の為の準備。本番は雪上にあります。
12月は雪上に向けての最終準備期間です。個人個人が自分にある時間を有効に利用し、スキーに関する用意しています。全体の練習は終了しましたが、夏季の間にした練習を雪上につなげる為にも自主練は欠かせません。でも、何よりスキー板の手入れをしっかりしなければなりません。道具を万全に近い状態にしてこそ、選手が全力を尽くせると思います。
雪の温度によって色が違うワックスを暖かい気温用から寒い気温用へ、三種類のものを4回ずつ塗ります。その次に、寒い気温用から暖かい気温用へとまた同じく三種類を4回ずつ塗ります。最後に暖かい気温用と、寒い気温用の中間のワックスを5回塗ります。
この作業をしている時が何をしている時よりも集中できます。「塗った分だけ速くなる、塗らないと勝てない。」と思うからこそスクレイパーにかける手に力が入り、ブラッシングに精が出ます。集中しすぎてワックスを溶かすアイロンが手に当たっても、反射的に手を離さない事が多々あります。それ程集中して板に訴えかけます。速く滑れ、速く滑れと。
話は変わりますがタイムレースが終わった2日後から、ノルディック班の赤司さん、平岡さん、吉田は北海道の遠征に行かれました。なんとも羨ましい。ああ速く、速く雪上で合宿をしたい。