声が枯れるまで / マネージャー班1年 吉田 真里亜

私は今回のインカレで多くの刺激を受けた。

まず、初めて競技スキーというものを見て、その迫力に圧倒された。雪煙をあげながら急斜面を猛スピードで降りてくるアルペン競技、ストックを振り上げながら一気に登り坂を登るノルディック競技、スキー板で何十メートルもの距離を飛ぶジャンプ競技、どれも見ていて本気で応援したくなるような光景ばかりだった。

そのような光景を繰り広げる選手たちを応援するために、マネージャーはインカレへ向かう。そんな中で私にはまだ、選手のために動こうとする気持ちが足りていないと感じる場面が多くあった。

前にもどこかで書いたが、マネージャーは選手の気持ちを完全に理解することができない。それは、競技を実際に体験していないからである。だから、全て想像で今選手が何をしてほしいかをそ考え動かなければならないのだ。夏合宿の時のように明確な仕事がない中で、選手のためになることを自ら探し、見つける力が必要だと、今回深く感じた。

それと共に、自分がプレイヤーの気持ちに寄り添えているのか、不安になることもあった。

マネージャーは選手に、頑張れやお疲れと言うことしかできない。それらの言葉も、マネージャーから言われる頑張れと、同じプレイヤーから言われる頑張れでは、言葉の重みが違うだろう。マネージャーの主な役割は、選手を応援し励ますことである。私はインカレで、自分が最も力を入れなければいけないことに疑問や不安を感じてしまっていた。

競技によっては応援の声が選手の耳に届かないことがある。しかし、選手に聞こえないからといって声を出さないのではなく、嫌でも選手の耳に入ってくるぐらいの声量で応援してやる!という強い気持ちで応援すれば、選手の「心」に応援を届けることができる、そう信じている。自分の応援に自信が持てなければ、それは応援していないのと同じだと、私は思う。

応援には誰にも負けない自信がある、そう胸を張って言えるようになりたい。
マネージャーは誰にでもできるものではない。人のために動くことは簡単なことではないからだ。私は昔から人を支える立場に立つことが多く、自分でもそれが自分に向いていると思っている。それがマネージャー班を志望した理由であるからこそ、マネージャーという仕事にもっと誇りを持てるようになりたい。

失敗と後悔と成長 / 一般・アルペン班1年 武田 杏樹

2月中旬になり、だんだんと近づいてくるインカレに不安になっている自分がいた。初めてのインカレであるため、インカレがどのような雰囲気なのか、どんな斜面なのか、どのように滑れば良いのか何も分からない。毎日の練習が終わると、YouTubeにアップされている鹿角の斜面とにらめっこする日々を送っていた。先輩方から聞く話では、鹿角の斜面はとても急で、完走できない人が多いという。そんな斜面を、アルペンを始めてたった2か月の私が滑り切ることができるのだろうかという不安と、始めたばかりで右も左も分からないからこそがむしゃらに滑り切ってやるというやる気が頭の中をぐるぐるとめぐっていた。

鹿角の斜面を始めて滑ったのは、GSのレースの前日のコースオープンであった。コースオープンで次の日のGSのイメージトレーニングをしようと思っていたが、自分の感覚より遥かに速いスピードが出たり、S字カーブで曲がり切れなかったりと、正直なところ鹿角の斜面に圧倒されてしまった。

今回のインカレでの私の目標はGS・SL共に完走することであった。もちろん30位以内に入ってポイントを取るということを目標にしなければならないのだろうが、初めてのインカレ、そして急斜面に怖気づいていた私は、とにかく完走して、欲を言えばポイントが取れたらいいなと考えていた。

GSでは、結果は27位で4ポイント獲得できた。1年生の内にポイントが取れると思っていなかった私は2本目を完走したときとても嬉しかったし、楽しかった。

しかし、その時は嬉しくても宿に帰れば色々と考えてしまう。完走することばかり考えて守りに入りすぎる滑りをしてしまったという思いが、時間が経つほど私の中で大きくなった。この思いはきっとインカレでしか晴らせないだろう。1年後、2年生のインカレでは今年よりも攻めた、後悔のない滑りをしようと思う。

SLの結果は34位で、ポイントを取ることができなかった。1本目を滑った時点で32位、さらに30位との差が大きかったため、2本目は自分のできる攻めた滑りをしようと思っていたが、最後にスイッチバックして結果は自分の中で納得のいくものではなかった。SLに関しては練習の時からある苦手意識を払拭することが最もやらなければいけないことである。今シーズンの残りの練習でもSLの苦手意識を無くし、好きになれるよう励みたい。

インカレを通して多くのことを学んだ。滑りについてはもちろん、大会でのメンタル面においても、他の選手を見て学ぶことが多かった。今回のインカレで学んだことを来シーズンにつなげ、次のインカレでは自分で納得のいく内容のレースができるように準備したい。

凍雪 / ノルディック班1年 角田 葵

冬合宿とインカレを通して挫折、悔しさ、やるせなさ、不安、緊張といったいくつもの感情と向き合った。私はインカレで良い結果を出し女子一部昇格に貢献することが出来なかった。嬉しさや楽しさよりも圧倒的な悔しさが私の心に残った一年目の冬となった。だからこそ、私は今とても燃えている。

クロスカントリースキーを上達させるためには非常に多くの要素が必要だと感じた。今の自分はどの要素も不十分であり、まだまだ鍛えていかなければならない。特に私は持久力が不足している。鹿角の5㎞コースの長いダダのぼりでは同期に抜かされてしまった。もちろんスキーに乗る技術もフォームもまだまだ未熟で改善しなければならないが、正しいフォームで最後まで滑り切るための持久力を今年のオフシーズンでは鍛えていく。

全てにおいてついていくことで精一杯であった一年目。二年目は結果に結び付くよう客観的に分析し様々なことに挑戦する一年にする。

自分がノルディック競技に適している持久力も運動神経も持ち合わせていないことは私が一番理解している。インカレのリザルトを見るとより痛感する。そんな平均以下の自分には落ち込み立ち止まっている暇などはない。

インカレで感じた雪辱を無駄にするかバネにするかは自分次第。心身ともに部員の誰よりも強くなって最後まで美しくコースを駆け抜けられるようになるためには今年が勝負だと思っている。

ここからがクロスカントリースキーヤーとしてのスタートだ。

初めてのインカレ / ノルディック班1年 倉持 奈々

人生で初めてのインカレ、会場に着くと周りには自分よりも遥かに強そうな、自信が有りそうな選手ばかりが目に入った。ジャンプでしっかり着地できるか、フリーでは最後まで粘り強く走れるか、そんなことを考えながら不安と緊張感で押しつぶされている私とは大違いのようだった。

実際に競技を終えて最初に感じたことは自分が大敗したことだった。周りのジャンパー達は私よりも5m以上長く飛んでいた。私の練習量とは桁の違う努力があったのだと思う。クロカンの上り坂で一気に10人くらいに抜かされた時は、本当に体力と実力の差を痛感した。5kmのフリーで30位以内に入るためには、あと2分半も早く走らなければならず、試合後のよくある「もう少し走れたのではないか」とかいう感情はなかった。自分の練習不足で土俵にすら立てていないことをただひたすら感じた。

しかし、前回の活動報告にも書いた通り、私はかなりの負けず嫌いである。次のインカレでは、今回私を抜かした選手を抜かし返したいし、追いつけなかった選手に追いつきたい。次こそは他の選手達と勝負という勝負ができるように、日頃のトレーニングから強化し、できるだけ長く雪面に立てるよう日程を調整して練習に励むつもりである。

このような結果で終わった初めてのインカレだが、個人的には今年の目標設定は正しかったとも振り返っている。ジャンプでは確実に着地すること、クロカンでは合宿一日一日を大切に、タイムや滑り方の習得への目標を立てて練習すること。どちらの競技も大学で初めたものであるから、普段のように高すぎる目標を設定して空回りしてしまうよりは良かった。

しかし、来年からは、距離、タイム、フォームなどのあらゆる面で「もっと」を追求する年にしたい。結果が全てのスポーツ界で自信を持って大会に挑めるよう成長し続けたいと強く思う。

選手として。 / 一般・アルペン班1年 内田 孝太郎

スキー部に所属している選手として最も大事な大会、最も目標とすべき大会それがインカレである。実際多くの選手がそうであろう。その大会は団体対抗戦という部として出場するという点が普段のB級レースなどのポイントレース、草大会とは大きく異なっている。

しかし、私自身、団体対抗戦のことなど全く気にせず、ただただ自分の滑りをしようということしか頭になく正直、ポイントをとって宿に帰ることなど一ミリも頭になかった。

結果としてだけ見るとG Sは21位、S Lは29位となった。内容としては以前から苦手だったGSとしては悪くない出来で、S Lは1本目にスイッチバックをしてタイムを大幅に落としてしまうというものだった。S Lに関しては自分が得意としている種目というのもあってかなり悔しい結果となった。

今回、インカレで周りの先輩方を見ているとポイント獲得にために守って完走を狙っていた人もいた。それもまた選手として、部員として正解の選択肢の一つだとは思う。しかし自分は来年以降もインカレに出場できる限り、その選択肢は取らず、自分の滑りを出すことだけを考え続けるつもりだ。もしかしたらこれは部員としては正解の中に含まれていない選択肢かも知れない。しかし、競技スキーをしている選手としての立場であればこれは正解であると確信している。

また今シーズンは人との繋がりの大切さ、繋がることの楽しさを再認識したシーズンでもあるだろう。同じチームで練習して仲を深めた他校の同期、先輩方から学べるものを学べるだけ吸収し続けて強く、速く、上手くなりたいと感じた。

尽きぬ探究心 / ノルディック班4年 石毛 美桜

 スキーは奥深い。クロスカントリースキーのタイム短縮には、実に多くの要素が絡んでいる。技術、道具、体力、精神力、雪質に合わせた滑り方、レース中のペース配分、試合までのコンディション・練習量調整…列挙すればキリがない。クロスカントリースキーの走法も知らなかった入部当初と比較し、技術が上達するのと反比例して悩みは増える一方だ。だが、それもクロスカントリースキーの楽しさの一つではないだろうか。

 中高6年間茶道部に所属し、体育会の世界を知らなかった私にはスキーがこんなにも頭脳を必要とするスポーツだとは想像もつかなかった。一部校選手と自分の滑りは何が違うのか、二部のライバル達と比較した際の自分の武器は何なのか…考えて自分なりの答えを出し、トライしてみる。結果が出なければ都度修正し、より自分の強みを活かせる走法を追求する。これが楽しい。

 元々負けず嫌いな私の性格ゆえに、下級生の頃は謎の対抗心があり同期の後埜上や伊藤にフォームの相談をすることは少なかった。合宿生活において日々強い探究心を持ち努力し続ける同期の姿を見るうちに、同期はライバルでありつつも共に闘う仲間であり、インカレでは共に昇格を目指す仲間だという意識が強まっていった。いつしか同期だけでなく後輩にも素直に相談し、効率よく相互に高めあうことが出来るようになっていた。

 気づけば最後のインカレが一カ月後に迫っている。二部の経験者達を抜いて表彰台に立ち、女子一部リーグ昇格に貢献する。その為に、最後の最後まで自分なりの探究心を持ち続け、もがき楽しむつもりだ。

冬に向けて / 一般・アルペン班4年 佐々木 崚也

 先日のタイムレースで陸上トレーニングが終了した。
コロナ禍で満足のいく部活動ができなかった時期はあったが、スキー部として無事に一つの節目を迎えることができた。

 冬に向けて今までのトレーニングを振り返ってみたところ今シーズンは過去最高のコンディションで冬を迎えられそうだ。シーズン直前となると毎年のようにあれをしとけばよかった、もう少し頑張れたのではないかと悔いが残っていた。しかし、競技人生最後のシーズンでようやく満足のいく練習ができたのではないか。

 よい練習ができるようになった理由の一つに自分が最上級生になったことがあげられる。

 自分が一年生の時は寝坊で練習に遅刻したり、欠席したりして同期には迷惑をかけまくっていた。しかし、今年は就職活動の際も面接前に30分でも練習に参加したり、MAX測定でも他の部員より結果を残したりと同期にも認めてもらえて1年生にも先輩として少しはかっこつけられたと思う。

 とはいいつつも、先輩や同期、後輩やOB、OG、監督、コーチの方々のお世話になりっぱなしだ。特に、同期は練習中一番声をかけてもらったり、朝遅れない方法を一緒に考えてもらったりと同期のおかげで部活動を続けることができている。

 同期と最高のインカレとなるように残りの期間を全力で過ごしたい。また、鹿角は一年次で怪我をしたスキー場であり。三年次では入賞手前までの成績を残せたスキー場であり、思い入れのある場所だ。

 幸いなことに、今年はノルディックの選手、ジャンプの選手、アルペンの選手が揃っており、昇格の可能性が高い年だ。私含めて、全員が全力で挑みたい。

シーズンイン / 一般・アルペン班2年 小菅 耕大

 トレーニングチーフとしての陸上トレーニングが終了した。今年のオフトレを振り返ってみると4月に考えていた前期はとにかく走って筋トレをして体力を向上させる練習を行い、後期はイメトレやさらに大会を意識した1分以内のダッシュなど、より競技特性に特化した練習をするという計画を順調にこなせたと考えている。

 特に前期から後期を通して一般・アルペン班で行っていたウェイトトレーニングでは継続的にトレーニングをしていた部員は使用重量が増えていて、自分も11月初めに行ったイエティでの雪上トレーニングでは先シーズンまで一本滑ると足にかなり乳酸が溜まっていたが今年は全くそのような兆候がなく、今までのシーズンインよりもすんなりとできたと思う。イエティでさえ乳酸を感じていたら今年のインカレ開催地である鹿角の急斜面を満足に滑ることができるわけがない。シーズンに入っても使用重量が落ちないように最低でも現状維持をできるように指導していく。

 先シーズンから大きく練習内容を変更したが、これがどのようにゲート練習をした時にタイムに繋がるのかが楽しみである。また、これからさらに雪上練習が増えていくが個人としても班全体としても少ない練習日を無駄にしないようにインカレに向けて成長できるよう一本一本、目的意識をもち滑っていきたいと思う。