インカレ / ノルディック班4年 市川 真衣

 人生最後のインカレ。その前に自分ができることは何か。

 クロスカントリースキーという競技を始めて1年目は右も左も分からずに、試合では決められた距離を休まずに滑りきることで精一杯だった。その頃はこの過酷な競技でライバルと競い合い、1つでも上の順位に行かなければという気持ちはまだなかった。

 2年目から後輩もでき、負けてはいられないという気持ちと、速く先輩に追いつかなければという気持ちが生まれ、ようやく競争心が芽生えてきた。この年のインカレのクラシカルという競技では結果で同期に負けてしまい、人に負けることの悔しさを味わった。

 3年目はひたすら先輩の背中を追って練習をした。先輩のいる最後の冬であったからだ。自分なりの滑り方を研究した結果、先輩に勝てた時はとても嬉しかった。しかし来年からは追われる立場、この座を守らなければならない。

 4年目の今、自分ができる最大の力を出し、1つでも上の順位になりたい。

 結果にこだわる。これは運動部の人間として当たり前のこと。それ以外に自分には何が出来るか。今まで自分が身につけてきたことを後輩に教えること、これもわたしの使命だ。教えているうちに自分が学ぶことも多い。そしてこのクロスカントリースキーがただ辛いだけでなく、やればやるほど楽しい競技であることを伝えていきたい。

 インカレでは個人競技で10位以内、入賞を目指し、リレーでは1位を目指し、最後まで駆け抜けていきたい。後悔のない最後を迎えるために。