花 / ノルディック班3年 吉田 圭汰

 学習院の桜が葉桜となり院内が夏らしい姿になる中、副将となって早くも二か月が経とうとしている。

 この間、今の立場をどう活かしていくか考えていた。
 副将という「微妙な立場」について考えるとき、三月に卒業され副将と主将を経験された頼光さんと望月さんの姿を思い浮かべると、今自分に求められている仕事も一段と見えてくる気もする。

 今年、私は学習院スキー部という木の「根」でありたいと思う。主将が思い描く勝利への方針を「幹」とするならばそれを全力で支えたい。それには如何に自分が主将を理解しつつ、より建設的な意見が言えるかに懸ってくる。

 また、今年度は喜ばしいことに10名もの仲間が加わり私の後輩は総勢で15名となった。新しく芽吹き栄える「若葉」たちも支えなければならない。そう思うのはやはり、これまで私自身が多くの失敗を繰り返してきたからだ。特に怪我に関しては私自身、何度も悔しい思いをしてきた。彼らの成長に心から期待しているからこそ、それを妨げるものは見過ごせない。

 奇麗な言葉ではないが、人の上に立つようになってから、他者への敬意を持つようになった。後輩たちを「下級」生と呼ばず、自らを「上級」生と極力呼ばないのはそれらの言葉が下品で不健全だと(個人的に)思うからだ。

 同時に、今年は実力で部を牽引する義務がある。今のところ、チーフの足立を勝たせる予定はない。されど、三年目になるこの勝負も楽しみの一つである。

 そうした先に男子二部女子一部昇格という「花」が咲くならば、自分への妥協は許さない。

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