光陰矢の如し / 一般・アルペン班3年 吉田 圭佑

 もう8月か。早いね。ついこの間新年度になったと思ったら…

 学年が上がるにつれ、こういった会話を自分の周りでよく耳にするようになった。年を重ねるたびに時の流れが速く感じるというのは誰しもが一度は経験するであろう人間の性である。心理学ではジャネーの法則というこの現象の名前が存在するらしい。

 自分は今年で20歳であり、世間一般から見ればまだまだ若造の部類であるが、時の流れの速さを実感することが増えてきている気がする。

 この前期の部活動がそうであった。
 一年生の時は一日一日が長く、OFF期間までが果てしなく遠く感じられていたものであった。しかし、今年はあれよあれよという間に前期が過ぎ去り、気づけば一週間後に夏合宿、三週間後に後期開始が迫ってきている。まさに光陰矢の如しといったところであろうか。

 この前期の体感時間の短さは、ジャネーの法則とやらも勿論原因のひとつであろうが、それ以上に部活動への慣れという部分も大きいと思う。

 3年目に入り週3回の早起きも朝の寒さも気にならないようになってきており、毎日が同じことの繰り返しに、つまりルーティン化してきているのだ。このルーティン化した生活は油断を招くという恐ろしさがある。課題を後回しにしたりなど、まだ時間があるから大丈夫だろうという考えになりがちであり、最終的にろくに何もしないまま冬を迎えてしまうことになる。

 この考えをなくすためには一日一日をしっかり意識しながら生きなければならない。これから夏合宿、後期、そしてなんといっても冬合宿に望んでいくにあたり、矢のように速く過ぎていく時を無駄にしないために。

 この考えを胸に、自分は三年目の輔仁会スキー部員としての時間を生きる。