私が残せるもの。 / マネージャー班 4年 安藤 美紗

 私たちスキー部は個人競技ではなく、チーム競技である。
マネージャーももちろんチームの一員として「チームのため」に活動しているが、いざ試合となればただ声をかけ、見守り、応援することしかできない。

 その中で私たちが、私ができること―
それは日々の練習環境を整え、主将やトレチが、決めた目標に全員が向かうようにサポートすること(=リーダシップを発揮すること)だと、4年間の経験を通して思った。

 今年の私のテーマはマネージャーチームの運営だ。
嬉しいことに新入生からも2名のマネージャーを迎え、今年は5人でチームを支えることになった。
 先ほども述べたように私たちの仕事は日々の部活の運営をサポートすること、選手の練習環境を整えることであり、マネージャーチームのチームワークが部活の運営を左右すると考えている。

 最後の一年となった今年。
「この先10年残るものを残して引退してね」と、入部当初からお世話になっているOBの田村さんに大きな課題を頂いた。
 選手のように記録や結果として目に見えるものを残せない「マネージャー」のトップ(リーダー)として、後輩マネージャーたちに、今のスキー部に私が残せるものは何かを考えたとき、
 それは自分のスキルや仕事の継ぎ、後輩の個々のレベルアップを図ることだけではなく、強いマネージャーチームを作って卒業することだと思った。

 そこで新しく定期的に行ったのがマネージャーのミーティングだ。

 マネージャーチームとしての目標を私が定期的に掲げ、そしてそれをクリアするための個々の目標や課題をそれぞれが考えて全員で共有する。2年生から1年生に対しての指導も、4年生から2年生に対しての指導も、4年生の課題も、全員で共有することで彼女たちのこれからのヒントになるかもしれないとも考えた。

 そして部に対しての意見交換をすること。
 マネージャーだけでなく、部活全体を客観的に見て自分の意見をしっかり持ち、それを発言できるマネージャーになってほしい。

 そんな思いで3人の後輩のマネージャーと、同期の館野マネージャーチームを作ってきた。
お互いの熱い思いやまっすぐな気持ちを共有できて、時に厳しく、楽しく、指導し合える関係だからこそ、「仲良しごっこ」ではなく学年を越えて結束力のある強いマネージャーチームが形になりつつあると感じている。

 また、ミーティングとは別で後輩たちにはこれから彼女たちが部活を運営する立場になった時、壁にぶつかったとき、何かの役に立てば良いなと思い私のマネージャーとしての失敗談を含む様々な経験やその中で感じたことや、会計や主務をしての仕事内容や経験、そして部活に対して、マネージャーに対しての考え。たくさんのことを伝えてきた。

 それでもいつも最後には
「私と同じマネージャーになんてならなくても良い。」と言っている。

 “他のマネージャーや選手と違う、自分だから成れるマネージャー像を見つけてほしい。
そして選手にも他のマネージャーにも、これだけは負けない、と胸を張って言える「何か」を一つでも持ち続けてほしい“
と思うからだ。

 それぞれの良さを発揮できるマネージャーチームの中で、彼女たちが自らの意志をしっかりと持ち「自分らしい」マネージャーとして活躍すればもっともっと強いチームができるはずだ。
 そして彼女たちにマネージャーだけではなく、選手も巻き込んで強いスキー部を作っていってほしいと思う。

 引退まで残り半年。
私自身を含め、マネージャー個々のレベルアップも、マネージャーチームとしてのレベルアップも、できることはまだまだ沢山ある。私にできることはすべてやったと言い切って引退できるよう、悔いの残らない後期にしたい。

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