ノルディック班2年 吉野 智則 |
スキー部としての自分のこの一年は、充実していた年であったが満足できないところや学ぶことがたくさんあった年でもあった。
スキーについて何も知らず、サッカーしかやってこなかった自分にとっての陸上トレーニングは練習に入りやすく、慣れやすいものであった。体力に自信があったわけではないが、練習についていくことは出来ていたし、日が経つにつれて体力がついていっていることもタイムレースで記録が更新されていくことで感じることもできた。けれど、出来なかったことがあった。それは、タイムレースをトップでゴールすること。いくら自分の記録が良くなっていたとしてもそれより上がまだいるということは、素直に喜ぶことは出来ないし、喜んではいけないと思う。 陸上トレーニングが終わり、冬になりシーズンを迎えた。初めて雪上に立ってみると滑ることは楽しかったが、練習を重ねていくにつれてうまく滑れない自分にもどかしさも感じていた。環境に慣れないせいか、何度も熱をだし点滴や注射を打つこともあった。早くうまくなりたいという思いが焦りを感じさせ、何度も自分がイヤになった。しかし、そんな自分を奮い立たせてくれたのは、先輩の滑る姿と2部残留に対する熱い思いであった。自分が足を引っ張ってしまったら、迷惑をかけてしまう。偶然にインカレが2月で時間があることから、そこに向かって一生懸命練習をした。 それでも、技術面などに不安を抱えながらインカレを迎えた。サッカーとは違ったスキーの大会の雰囲気を感じながら、残留のためにリレーの日に向けて、調整しながら個人競技を終えた。そして、2月24日のリレーを迎え、1走である自分はスタートすると個人のときとは違い周りのペースが速く、半分を終えたところで疲れがかなりでていた。何度も心が折れそうになったが、自分の後には仲間たちが待っていること、残留のために懸けてきたきとことが自分を走らせてくれた。仲間たちの奮闘があり、結果は残留。自然と涙が流れた。残留に懸けてきたこの1年が報われた瞬間であり、お世話していただいた4年生方の最後を飾れたというのと同時にもっと速くバトンを渡したかったという悔しさもあった。 残留の原動力になった先輩が抜けて自分は2年目であるが男子ノルディック班として最上級生であり、引っ張っていってもらう側から引っ張っていかなければならない立場に変わる。日々練習に励み、技術や体力をより一層向上させていき、陸上ではトップをとることにこだわり、雪上では抜けた先輩の記録に追いつくことではなく追い抜くことを目標に頑張っていきたいと思う。そして、「負けから学ぶことがある」という言葉があるが、負けたり降格するくらいだったら何も学ばなくていい、勝ち続けたい。むしろ、勝ちや残留することから何かを学びたい。 |